研究課題/領域番号 |
21K11076
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
結城 美智子 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20276661)
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研究分担者 |
大槻 美佳 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (10372880)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 脳卒中 / 病的疲労 / フレイル / 介護予防 / ケアプログラム / リハビリテーション / 疲労 / Post-stroke fatigue / 予防 / ケアモデル |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後病的疲労(Post Stroke Fatigue: PSF)は発症率が高く、機能回復・社会生活復帰の阻害要因となり、慢性的な経過を経てフレイルや寝たきりをもたらす重篤な後遺症の一つである。PSFはそのメカニズムは解明途上にあり、発症時期も一定ではないこと、非薬物療法において有効な介入は十分に証明されていないが先行研究で示されている。 そこで本研究では、脳卒中患者のフレイル予防の観点からPSFに着目し、急性期から適切に把握し、その改善にむけて有効なケアプログラムを構築すること、同時に、PSFの重症度に関連する生体指標を探索し、この指標も活用し、ケアプログラム介入効果を評価することである。
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研究実績の概要 |
脳卒中後病的疲労(Post Stroke Fatigue:PSF)は一般的に経験される生理的疲労と異なり、日常生活動作ができないほどエネルギーや意欲が低下し、慢性的な経過をたどる。しかし、患者本人は治療・リハビリテーションのために入院している経過中に、このような疲労を体験していても患者自らそれを表出したり、あるいは詳細に語り、その改善を要求することはほとんどみられない。 そこで、本研究の計画において今年度は昨年度に実施した文献レビュ‐とこれまでの研究知見をもとに、脳卒中患者の治療をおこなっている急性期または回復期にある脳卒中患者の機能訓練または日常生活上のケアを担当している医療専門職者を対象に半構成質問紙を用いた個別のインタビュー調査を継続して実施してきた。インタビューによるデータ収集は継続中であるため、途中経過での結果の一部では、医療専門職者のPSFのアセスメントにおいて、PSF患者に特徴的にみられる状態の捉え、生活環境との関連からみる患者の状態像等についてまとまりある知見が抽出されつつある。多職種を対象とした個別インタビュー調査は令和5年度も継続予定である。 また、医療専門職者がPSFを呈していると判断した際の介入方法や意図的か関わり等とPSF患者の反応についてもインタビュー調査で把握しているところであり、少しずつではあるが、得られた質的データから整理している。 次年度からの本研究計画には、上記の結果を反映させて展開する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象となる医療機関においては、新型コロナ感染症に関する感染予防対策や医療従事者の業務負担等が明らかであり、そのような状況下で研究実施をすすめるには限界があった。コロナ感染状況流行状況等を鑑み、研究実施について可能で適切な時期を見計らって実施していたため遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
下記について実施予定とする 1)軽症脳卒中患者を対象にPSFについて把握し、その結果をもとに(PSFあり、PSFなし) に分類し、PSFに関連する生体情報、生活状況との関連を検討する 2)脳卒中の診断・治療あるいは機能訓練、ケアを担当している医療専門職者を対象に PSFの認識について質問紙調査をおこなう
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