研究課題/領域番号 |
21K11080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 佛教大学 (2022) 滋賀医科大学 (2021) |
研究代表者 |
清水 奈穂美 佛教大学, 保健医療技術学部, 准教授 (90813022)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 訪問看護 / 判断力 / 臨床推論 / ケースメソッド教材 |
研究開始時の研究の概要 |
本人の望む生き方を実現する看護を実践できる訪問看護師の育成が必要である。 本研究では、①訪問看護の現場で起こる事象に対応した判断に関わるスキルを抽出・精選し、訪問看護師の臨床推論における構成要素を明らかにする。これに基づき②新任訪問看護師の判断する力を高めるケースメソッド教材を開発する。さらにこの教材をweb研修に位置付け、研修後のフォローアップとして③在宅看護専門看護師や訪問看護認定看護師によるオンラインサポートを試みる。 本研究の成果は、新任訪問看護師の臨床推論力を育成する教育資材となり、訪問現場での判断する力を磨き、その人らしく生きることを支える看護実践の向上に寄与することが期待される。
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研究実績の概要 |
訪問看護師に必要な判断する力について、帰納的アプローチにより訪問看護師の「判断」が導かれる思考プロセスを概念化した。訪問看護師の判断に至るためのプロセスは、①手がかりを感じ取る力(関心をよせる、気づき、疑問を持つ)、②見えないことを推論する力(病状と生活を想像する、情報を分析し解釈する、複数の仮説を立てる)、③考えを言葉にする力(対話を積み重ねる、身体の声を翻訳する、予測されることを伝える)、④余計なことをしすぎない力(自他の価値観を区別する、力を信じて待つ、背中を押す、撤退する)の4つの思考サイクルを基に、その①から④を統合して導く⑤最善解を導く意思決定の共有によって構成された(清水、2022)。本研究における訪問看護師の判断力とは、医学的根拠に基づき推論する予測的判断と対話に基づく価値判断をすり合わせ、療養者の思いを多職種連携の中心に置き、その時の状況、その場に合った療養者と家族にとっての最善解を導くことであった。 本研究で概念化した訪問看護師の判断が導かれる思考サイクルを基盤としたケースメソッド教材を作成した。この教材を用いて新任期訪問看護師を対象に研修プログラムを実施した。プログラム内容は、①訪問看護師に必要な「判断力」、②判断力を鍛える方法・臨床推論、③事例を用いた判断力トレーニングと振り返り、④実践報告と学びの共有を行った。 教材開発にむけた研修プログラムの成果と課題を分析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教材開発にむけた研修プログラムの成果と課題を分析している。
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今後の研究の推進方策 |
ケースメソッド教材とプログラムの内容についてブラッシュアップすると共に課題を検討する。
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