研究課題/領域番号 |
21K11108
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) (2023) 日本福祉大学 (2022) 東京慈恵会医科大学 (2021) |
研究代表者 |
藤原 聡子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60632429)
|
研究分担者 |
近藤 克則 千葉大学, 予防医学センター, 教授 (20298558)
辻 大士 筑波大学, 体育系, 助教 (90741976)
宮國 康弘 日本福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (90734195)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ソーシャル・キャピタル / 認知症 / 高齢者 / 地域づくり |
研究開始時の研究の概要 |
信頼,規範,ネットワークといった社会的なつながりであるソーシャル・キャピタル(SC)が豊かな高齢者は認知発症リスクが低いことを示す報告が多い。しかし,SCの豊かな地域に暮らしている高齢者の認知症発症リスクが低いかについては十分に検討されていない。また,認知症予防として推進されている通いの場が地域のSCを豊かにするかは明らかではない。本研究では,高齢者大規模縦断データを活用し,① 地域のSCと認知症発症との関連,②通いの場による地域のSCの醸成から認知症発症の抑制に至るメカニズムを検証し,認知症予防を推進する地域づくりのための根拠資料を得ることを目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究では、高齢者大規模縦断データを活用し、地域のソーシャル・キャピタルと認知症発症との関連と、通いの場による地域のソーシャル・キャピタルの醸成から認知症発症の抑制に至るメカニズムを検証し、認知症予防を推進する地域づくりのための根拠資料を得ることを目的とする。 2022年度は、「地域のソーシャル・キャピタルと認知症発症との関連」を検討するために、目的変数を介護保険賦課データにある「認知症高齢者の日常生活自立度」のランクⅡ以上とし、説明変数を地域単位で集計したソーシャル・キャピタルとしたマルチレベル生存分析を行った。その結果、社会参加が盛んな地域に暮らす高齢者は、認知症発症リスクが低いことが明らかとなった。2023年度は、2022年度の結果を詳細に検討するために、性別によって、地域のソーシャル・キャピタルの効果が個人のソーシャル・キャピタルの程度によって認知症発症にリスクに与える影響が異なるかを検討した。その結果、社会参加が盛んな地域への信頼や規範などの結束力が高い地域に暮らす高齢女性は、認知症発症リスクが低いことが明らかとなった。また、地域の結束力が高い地域に暮らし、結束力が高いと認識している高齢女性ほど、認知症発症リスクの抑制が低いことが明らかとなった。この成果について、Social Science & Medicineに投稿し、受理された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「地域のソーシャル・キャピタルと認知症発症との関連」についての成果をSocial Science & Medicineに投稿し、受理された。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度の結果を踏まえて、通いの場による地域のソーシャル・キャピタルの醸成から認知症発症の抑制に至るメカニズムについて検討するために、分析に着手し、政策などへの提言をまとめる。
|