研究課題/領域番号 |
21K11113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松成 裕子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00305848)
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研究分担者 |
新川 哲子 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 客員教授 (30619482)
吉田 浩二 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (30722392)
柳田 信彦 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (60331154)
中谷 剛 鹿児島大学, 地震火山地域防災センター, 特任研究員 (70155753)
松田 史代 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (70437953)
今村 圭子 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (70729003)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 原子力災害 / 避難行動 / 要支援者 |
研究開始時の研究の概要 |
東京電力(株)福島第一原子力発電所事故では、病院、老人介護施設等に入院・入所していた避難できる身体的状況ではないと思われた高齢者が避難し、災害関連死を招いた。本研究は、原子力災害時における要配慮者が避難すべきかどうか、また、どの経路からどこに避難すべきか、意思決定を支援するためのシステムを開発することを目標としている。そして、今回の研究では、原子力災害時に要配慮者が的確な避難ができるよう、看護職等が対象となる避難行動要支援者の避難に関わるリスク評価を可能とするソフトウェアを開発することが目的である。
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研究実績の概要 |
実施内容:1)研究分担者および研究協力者から対象の身体的重症度の評価となる指標について、避難行動のリスク評価に有用な指標の情報収集を行い、かなり困難を要することがわかったが、暫定的に身体の重症度の評価となる指標候補を決めて、モデルと適応させることにより、適応具合を評価することにした。指標候補については、呼吸器系疾患、循環器系疾患、高齢者総合的機能評価(comprehensive geriatric assessment:CGA)、生活機能評価、機能的自立度評価、認知機能評価などを用い、適応具合を評価する。2)鹿児島県危機管理防災局原子力安全対策課において、開発された原子力避難情報のアプリを利用した。3)避難経路の道路渋滞の予測データの入手可能なデータの情報については、既存の効果情報を入手し、程度および避難ルートを区分し、モデルと適応させ評価する。
学術論文公開1.Yoshiko Shiomitsu, Takumi Yamaguchi, Keiko Imamura, Tamami Koyama, Yuko Matsunari. A Comparison of the Contents of Disaster Nursing Practices and Perceived Difficulties among Nurses Working at Welfare Evacuation Shelters during Natural Disasters and Multiple Disasters: A Qualitative Study,Int J Environ Res Public Health 2022; Dec 10;19(24):16610. DOI: 10.3390/ijerph192416610.2.小山 珠美, 山口 拓允, 土橋 仁美, 松成 裕子 福島第一原子力発電所事故発災から中長期間で実施された保健師活動と保健師が抱える困難感 2023年 日本放射線看護学会誌
学会発表1.山口拓允,山田由美子,後藤あや,松成裕子:看護職におけるリスクコミュニケーションを考える,日本放射線看護学会第11 回学術集会,交流集会,立川市,Online 2022年9月17日
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)研究分担者および研究協力者から対象の身体的重症度の評価となる指標について、避難行動のリスク評価に有用な指標の情報収集を行い、かなり困難を要することがわかったが、暫定的に身体の重症度の評価となる指標候補を決めて、モデルと適応させることにより、適応具合を評価することにした。指標候補については、呼吸器系疾患、循環器系疾患、高齢者総合的機能評価(comprehensive geriatric assessment:CGA)、生活機能評価、機能的自立度評価、認知機能評価などを用い、適応具合を評価する。
2)鹿児島県危機管理防災局原子力安全対策課において、開発された原子力避難情報のアプリを利用した。このアプリの機能は、避難者が位置する地図情報と、「最寄りのモニタリングポストの空間放射線量を確認」、「スマートフォンのGPS機能を使って現在地からの避難経路を検索」の利用可能なことがわかった。さらに、原子力規制庁から出される「鹿児島放射線モニタリングデータ」の入手方法、「自治体からの避するお知らせを受信」の機能を活用することが良いのではないかと考えた。
3)避難経路の道路渋滞の予測データの入手可能なデータの情報については、既存の効果情報を入手し、程度および避難ルートを区分し、モデルと適応させ、評価することにした。 以上のようにおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度方法と計画として、 a)避難行動要支援者等のリスク評価の指標となる身体的重症度の評価指標を完成する。 アプリ開発業者に依頼し、b)地理情報システムの三次元化、可視化ができるソフトウェアを完成する。11月末までには、完成する予定である。 完成すれば、 c)これらの指針およびソフトウェアをHP上に公開の予定である。
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