研究課題/領域番号 |
21K11140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
坂本 陽子 岡山大学, 大学病院, 助教 (80845818)
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研究分担者 |
三橋 利晴 岡山大学, 大学病院, 助教 (30716890)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | COVID-19 / 看護師 / ストレス要因 / メンタルヘルス / 計量テキスト分析 / KH Coder / アンケート調査 |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19の世界的流行は労働環境の悪化、感染不安や差別・偏見等、近年看護界が経験したことのない事態を引き起こし、現場の看護師にとって大きな心理的負担の要因となっていると思われる。 本研究の目的は、COVID-19診療現場で働く看護師の心理的負担の要因を明らかにすることである。 本研究では、岡山県が実施した自記式アンケートの自由記載全文の内容および回答者の背景因子を用いて、計量テキスト分析を行い、看護師の心理的負担の要因を探索的に明らかにするものである。本研究の成果は、看護師が今後、流行感染症の医療現場において安心・安全そして健全に働ける体制整備の構築に役立つものとなる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、パンデミック初期におけるCOVID-19感染者対応に対する看護師の不安や課題を明らかにすることである。岡山県の自記式アンケートを基に、看護師159人の自由記載全文をKHcoderで計量テキスト分析した。受け入れ、課題、提案の3項目について形態素分析を行い、頻出単語150語を抽出、共起ネットワークとクラスターを描画した。勤続年数による使用語句の差異も解析した。結果、受け入れには不安と不満が強く、勤続年数により意見が異なることが示された。課題では部所ごとの感染対策の差異やメンタルヘルス対応の必要性が浮上し、提案ではメンタルヘルス支援や現場の意見を聴く機会の増加が求められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究の学術的意義は、COVID-19パンデミック初期における看護師の心理的負担や課題を定量的に分析することで、看護現場の実態を明らかにした点にある。特に、形態素解析や共起ネットワーク分析を用いることで、看護師の経験や感情を詳細に把握し、勤続年数による意見の違いを明確に示したことが新規性を持つ。社会的意義としては、本研究結果を基に、今後のパンデミックや緊急事態における看護師支援策の改善に寄与する点が挙げられる。特に、メンタルヘルス支援や現場の声を反映した対策の重要性が示されており、これにより看護師のストレス軽減や働きやすい環境整備が期待される。
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