研究課題/領域番号 |
21K11159
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
玉田 聡史 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 助教 (60804581)
|
研究分担者 |
片山 典子 湘南医療大学, 保健医療学部看護学科, 教授 (40612502)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 社会的ひきこもり / 壮年期 / 回復 / ひきこもり / プロセス / 5080問題 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、40歳から59歳の壮年期にひきこもりを経験した当事者にインタビューを実施し、その結果から当事者がひきこもりに至り、そこから回復をするプロセスを明らかにすることを目的とする。研究対象者は、40歳から59歳までにひきこもり状態にあった者とする。インタビューによって収集したデータは修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析する。また、明らかになったプロセスを元に壮年期の当事者に焦点を当てた支援方法を構築する。そのため、医師、看護師、当事者および家族支援を実践する専門家等からなる会議を開催し、支援案に関する意見を聴取し支援方法をままとめる。
|
研究実績の概要 |
壮年期にひきこもりを経験した当事者に対してインタビューを実施し、壮年期のひきこもりにおけるひきこもるきっかけから回復に至るまでのプロセスを明らかにすることを目的に、研究を実施した。 対象者の条件は、40歳から59歳までにひきこもり状態にあった者とし、ひきこもり始めた年齢や現在の年齢、性別、居住地は問わないこととした。対象者の募集は、KHJ全国ひきこもり家族連合会などの当事者団体を介して、条件に該当する対象者の募集を行った。加えて、インターネット調査会社に対して、条件に該当する調査パネルの紹介を依頼し、インターネット調査を並行して実施した。その結果、ひきこもりを経験し社会と接点を持てるようになった者12名に加え、現在も社会と接点を持てずにいるが、インターネット調査であれば協力が得られた者8名の合計インタビュー対象者が得られた。 インタビュー調査は2022年12月から2023年3月までの期間に実施した。インタビュー方法は、対面でのインタビューに加え、本人の希望や遠方の対象者についてはオンラインでのインタビューを実施した。インタビューはインタビューガイドを用いた半構造化面接法にて実施し、インタビューの内容は対象者の同意を得て録音した。結果の分析は、録音データから逐語録を作成し、逐語録を対象に改訂版グランデットセオリーアプローチ(M-GTA法)を用いて分析を行った。 インタビューの結果、社会と距離をとる原因が親の介護である例、継続して就業し社会と接点を持ち続けているが不全感を抱いている例など、講義の引きこもりの定義に当てはまらない事例4例を除いた16例を対象に分析を実施した。 インタビューの結果、理想の社会像、家族との関係性、思春期の経験、社会人としての生きにくさ、地域社会からの疎外感をはじめとしたカテゴリが抽出された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
インターネット調査会社を介した対象者の募集に時間を要した結果、インタビュー開始時期が遅れてしまった。その結果、計画では2022年度中にインタビュー内容の分析を終える予定であったが、現段階でもインタビュー内容の分析を継続している段階である。
|
今後の研究の推進方策 |
得られたデータをもとに、M-GTA法にて分析を継続するとともに、M-GTA法で目指す理論的飽和を目指すために、追加で数例のインタビュー対象者へインタビューを継続して実施する必要がある。しかし、2023年初頭に家族の介護のために研究機関への勤務が継続で着ない可能性が生じている。その場合は、研究結果を得られずに研究中断を余儀なくされる可能性がある。
|