研究課題
基盤研究(C)
経頭蓋直流電気刺激療法( tDCS)の認知障害や疲労に対する効果が報告され、MS患者においても有効性が期待される。本研究では、我が国におけるMSおよびNMOSDの認知障害・易疲労性・抑うつに対するtDCS療法の有効性を検証し、本療法のより効果的なプログラム作成と新規治療法として確立するための基盤を作成する。
多発性硬化症(MS)に対して近年7種8剤の疾患修飾薬(DMD)が使用可能となり、運動障害から見た機能予後は格段に改善している。相反して、認知機能障害・易疲労性・抑うつが主要因と考えられる失業率の高さやクオリティー・オブ・ライフ(QOL)の低下がブレインヘルスの観点からクローズアップされるようになってきた。視神経脊髄炎(NMOSD)に対しても最近4種5剤の新規DMDが使用可能となり、再発予防効果は高くなっている。しかしNMOSDにおいては、MSにおける前記要因に加えて、疼痛もQOLを低下させている。このようにMS、NMOSDにおける非運動症状に関しては、従来のDMDは全く不十分である。最近、他の神経疾患や精神疾患における高次脳機能障害や疲労に対して、経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct current stimulation; tDCS)療法の有効性が報告され、MS患者においてもその有効性が期待されるようになってきた。本研究は、我が国におけるMS、NMOSDの認知障害・易疲労性・抑うつ・疼痛に対するtDCS療法の有効性を検証することを目的として開始した。当院脳神経内科外来に通院または入院されているMS、NMOSDの患者で本臨床研究への参加に同意をいただいた方5名(MS4名、NMOSD1名)に、2週間のtDCS療法と通常のリハビリテーションを施行した。刺激前後で高次機能評価(BRB-N)、抑うつ(BDI-Ⅱ)、疲労(FSS)、痛み(VAS)、fMRIを実刺激とSham刺激のクロスオーバー試験で遂行した。完全な2重盲検下で施行しており、登録済ではあるが、まだtDCS療法を予定している患者がおられるので、全例終了後キーオープンし、解析を予定している。
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