研究課題
基盤研究(C)
経頭蓋直流電気刺激療法( tDCS)の認知障害や疲労に対する効果が報告され、MS患者においても有効性が期待される。本研究では、我が国におけるMSおよびNMOSDの認知障害・易疲労性・抑うつに対するtDCS療法の有効性を検証し、本療法のより効果的なプログラム作成と新規治療法として確立するための基盤を作成する。
多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)の認知機能障害、易疲労性、抑うつを対象とし、非侵襲的脳刺激療法(tDCS)の効果を検証した。対象は当科に通院または入院された患者で本特定臨床研究への参加に同意をいただいた方で、2週間のtDCS療法と通常のリハビリテーションを施行した。刺激は、完全2重盲検下で実刺激とSham刺激のクロスオーバー試験で遂行し、刺激前後で高次機能(BRB-N)、抑うつ(BDI-Ⅱ)、疲労(FSS)、痛み(VAS)の評価、およびfMRIを施行した。4名のMSと1名のNMOSD患者で完了したが、未完了の患者がまだいるため、全例完了後キーオープンし、解析を予定している。
MS、NMOSDに対して近年多種類の疾患修飾薬(DMD)が使用可能となり、運動機能障害から見た予後は格段に改善した。しかしこれらのDMDでは効果の期待できない認知機能障害・易疲労性・抑うつ・痛みが主因と考えられる失業やQOLの低下が、社会的に問題となっている。MS、NMOSD患者におけるtDCS療法の臨床研究は、国内ではいまだ報告が無く、その有効性を検証することは患者にとって福音となることはもちろんであるが、社会的にも失業による経済的損失を抑止できることが期待される。さらに本研究成果は高次脳機能改善療法としてのみならず、他の神経疾患への応用研究を加速させると期待される。
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