研究課題/領域番号 |
21K11192
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
浦邉 幸夫 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (40160337)
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研究分担者 |
前田 慶明 広島大学, 医系科学研究科(保), 准教授 (10536783)
栗田 雄一 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (80403591)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 高齢者 / 転倒予防 / バランストレーニング / Virtual Reality / バランスエクササイズ |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の転倒は大事故に直結するため,転倒予防は非常に重要である.しかし,アウトカムの高い転倒予防練習は立位や歩行で行うことが多いため,転倒リスクがある.一方で転倒リスクの低い安全な練習は,アウトカムも低い.そのため,アウトカムが高く,転倒リスクの低い転倒予防練習の開発は大きな意味を持つ. 本研究では,安静立位や座位といった転倒リスクの低い安全な状態で,Virtual Reality技術によりバランスが崩れた状態を仮想体験することで,バランス能力が向上するのか検証していく.
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研究成果の概要 |
本研究は,若年者と高齢者を対象に傾くVirtual Reality (VR)映像の視聴が身体重心に与える影響を明らかにし,高齢者に対するVR映像を用いた転倒リスクが低くより効果的なバランストレーニングの開発へ応用することを目的とした.若年健常者を対象とした研究にて傾くVR映像により静止立位時で重心動揺が発生するか確認し,若年健常者と健常高齢者を対象とした研究で高齢者に対するVR映像の重心動揺への効果を確認した.その結果,身体重心の変化は,若年者と比較して高齢者で大きかった.高齢者に対する身体動作を伴わず大きな身体動揺を起こすバランストレーニングとして提供できる手法であることを示唆した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本結果より,傾くVR映像を視聴するだけで身体重心の動揺を発生させることができ,視聴時の重心動揺は若年者より高齢者で大きかった.これはVR映像の視聴が,高齢者の安全かつ効果的なバランストレーニングに応用できる可能性を示唆している.高齢者の転倒は寝たきり状態を誘発する重大な社会的問題であるが,既存の効果的なバランストレーニングは,高齢者ではトレーニング中の転倒リスクが高い.本結果をもとにVR映像を用いたバランストレーニングの安全性や効果を長期的介入によって検証することで,高齢者が安全かつ簡便にバランストレーニングを行えるようになり,転倒の発生予防を通してわが国の医療費削減につながると考える.
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