研究課題/領域番号 |
21K11208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
西田 大輔 東海大学, 医学部, 講師 (30784194)
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研究分担者 |
関 和彦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 モデル動物開発研究部, 部長 (00226630)
辻本 憲吾 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 身体リハビリテーション部, 科研費研究員 (30809364)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脊髄小脳変性症 / パーキンソン病 / 筋シナジー / 歩行解析 / ジストニア / 神経筋疾患の筋シナジー / 動作解析 / 神経筋疾患 / リハビリテーション / 神経・筋疾患 / 運動学習 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトは目的の運動に応じて複数の筋を協調して動かすことで効率的に運動制御を行なっている。この運動パターンの解析手法に筋シナジーの解析方法があり、この手法を用いて、神経・筋疾患の代償動作の運動制御の様式を明らかにすることが本研究の目的である。 本研究により1)日常生活で多く行われる立ち上がり、上肢リーチ動作を歩行と合わせて行い、2)神経・筋疾患を3つに層別化して、疾患別の筋シナジーの特徴を明らかにする。本研究で得られる知見は神経・筋疾患による疾患特性による運動制御を理解し、将来的に、運動解析による疾患の早期発見指標や疾患の新規薬剤やリハビリテーション治療効果の判定の指標として用いることが可能となる。
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研究実績の概要 |
2022年度は歩行動作の系の確立を行い、健常人10名、脊髄小脳変性症5名、パーキンソン病5名のデータ取得を行い解析を行なってきた。歩行に関わる筋肉として、2021年度に確立した10筋(ヒラメ筋、外側・内側腓腹筋、前脛骨筋、内側・外側広筋、大腿直筋、半膜様筋、大腿二頭筋、中臀筋、大臀筋)を中心として行なった。その結果、変性疾患群は健常人群と比較してシナジーが減少している傾向にあることがわかった。以上のパイロットデータの結果より、モジュールを減らしてバランスの低下による歩行障害を代償した運動戦略をとっていることが示唆された。 この結果の一部を2022年の臨床神経生理学会で「脊髄小脳変性症の筋シナジーに注目した運動制御法」として報告した。今後症例を集積し、英文誌投稿準備をおこなっている。 また依頼原稿として和文レビュー「【リハビリテーション診療に使えるICT活用術-これからリハビリテーション診療はこう変わる!-】ICTを利用した神経・筋疾患リハビリテーション医療」と題してMEDICAL REHABILITATION誌に掲載した。さらに併せて、ジストニアに電気刺激を用いた療法を筋電図で客観的に評価したcase report「Electrically Induced Sensory Trick in a Patient with Musician’s Dystonia: A Case Report」をBrain Sciences誌に掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
筋活動の系を確立し、パイロットデータとして健常人コントロール、患者データの取得を行え、学会発表を行えているため。
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今後の研究の推進方策 |
パーキンソン病を中心に症例集積を行う。さらにこれまで行ってきたパーキンソン病患者の音リズム刺激による歩行改善の脳内メカニズムの解明に並行する形で歩行動作、筋シナジーの変化についての評価を行う。 これらの結果を学会発表、英文誌投稿・掲載を行う予定である。
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