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吃音の進展予防に寄与するレジリエンス促進プログラムの開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K11225
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59010:リハビリテーション科学関連
研究機関北里大学

研究代表者

原 由紀  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (50276185)

研究分担者 吉澤 健太郎  北里大学, 大学病院, 言語聴覚士 (10986946)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード発達性吃音 / レジリエンス / 介入プログラム / 発吃音吃音 / 評価 / 吃音 / 進展予防 / 幼児期
研究開始時の研究の概要

吃音は音のくり返しや引き伸ばし、つまりが生じて、スムーズに発話ができない発話障害である。幼児期に5-8%程度の割合で発症し、7-8割は就学までには自然治癒するとされている。就学後も吃音が残存している子供の中には、心理的反応を起こし、吃音に不安をいだいたり、発話自体を回避するような進展を見せ、学校や社会生活に支障をきたす場合もある。本研究では、このような心理的進展を防ぐために「レジリエンス」という概念に注目した。幼児期から「レジリエンス」を強化促進するプログラムを導入することで、吃音の進展を予防する効果を期待しその効果検証を縦断的に実施する。

研究実績の概要

本研究の研究目的は、吃音の進展を予防するプログラムを構築することである。吃音は幼児期に8-10%という高い率で発症し、一部の子供たちが学齢を過ぎても吃音が持続する。吃音は、周囲からの指摘やからかいにより、心理的反応を起こすことにより、苦しそうな吃音となり、心理社会的な問題と進展していくことがわかっている。
本研究では、この進展を予防するために、吃音が持続する子どもの気質に注目をした。「レジリエンス」は「立ち直る力」として注目されており、困難な場に直面しても乗り越えていく力を意味する。幼児期からレジリエンスを育成するプログラムの開発を行い、吃音の進展予防を目指すものである。
研究①では、幼児期の吃音児のもつレジリエンスが、本当に低いかどうかを検証することを目的とし、研究②では、幼児期からレジリエンスを高めるような指導を行なうことで、吃音児のレジリエンスが変化するかどうかを検証することを目的とする。研究③では、幼児期のレジリエンス促進プログラムが吃音の進展に良い影響を与えるのかどうかを長期に亘る縦断的研究で検証することを目的とする。
研究実施計画では、研究①としてレジリエンスに関する調査を実施予定であったが、吃音のある児の調査は、研究②のレジリエンス促進プログラムの効果評価にもつながるため、介入の準備が整った時点で同時に行うこととした。また、調査対象を学齢児まで広げる事として準備をすすめている。
レジリエンスに関する質問紙は完成し、北里大学医療衛生学部倫理審査委員会により倫理審査を行って承認をえた。
同時に発話訓練を担当する研究協力者の言語聴覚士の養成指導を行った。今後、レジリエンス促進に関する啓発的講演会を実施、介入プログラムを実施していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2021~2023年度、「レジリエンスと吃音」「レジリエンスに関するトレーニング」に関する情報収集を国内外で行った。国際学会(International Conference on Logopedics、ASHAの大会や、オンライン研修会(Stuttering Foundation、日本ポジティブ教育協会など)に参加し、情報収集を実施してきた。
幼児に対するレジリエンス促進介入プログラム作成にあたり、幼児教育の専門家からの意見収集などにも時間をかけ、プログラムの修正をおこなった。
発話訓練を担当する言語聴覚士の養成に時間がかかったが、準備は整い、発話訓練を中心とした介入を既に実施している。
研究協力機関において、質問紙調査を開始している。
同時に学齢児に対するレジリエンス促進プログラムの開発も進めている。

今後の研究の推進方策

レジリエンス促進介入プログラムの内容は、ほぼ完成している。
本プログラムは保護者の理解が不可欠となるため、まずは、レジリエンス促進に関する啓発的講演会を実施、その場で、参加者も募集し、子供に対する介入プログラムを実施していく予定である。
現在、北里大学医療衛生学部倫理審査委員会に申請準備中である。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Relationship between stuttering symptoms and speech content in early childhood : explanation of "here-and-now" events and "non-here-and-now" events2022

    • 著者名/発表者名
      Hara Y, Hata W , Murakami T, Ichikawa M, Mizuto Y, Kamioka S,Ishizaka I.
    • 雑誌名

      The Kitasato Medical Journal

      巻: 52(2) ページ: 112-118

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 子どもの吃音について2022

    • 著者名/発表者名
      原由紀
    • 雑誌名

      健康教室

      巻: 73(11) ページ: 92-95

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 特集 手術をしない音声・構音・言語の治療 「病態に応じた対応 吃音」2022

    • 著者名/発表者名
      原由紀
    • 雑誌名

      JOHNS

      巻: 39(5) ページ: 540-542

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] The factors related to the persistence and recovery of stuttering2024

    • 著者名/発表者名
      Yuki Hara, Naomi Sakai, Hiroaki Kobayashi, Yoshikazu Kikuchi, Syoko Miyamoto, Takaaki Takeyama, Koichi Mori
    • 学会等名
      2024 World Congress on Sttuttering & Cluttering
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 吃音をめぐる古くて新しい話題2023

    • 著者名/発表者名
      原由紀
    • 学会等名
      第68回日本音声言語医学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 吃音の持続と音韻操作能力の検討2022

    • 著者名/発表者名
      原由紀、小林宏明、宮本昌子、菊池良和、竹山孝明、宇高二良、酒井奈緒美、森浩一
    • 学会等名
      音声言語医学会第67回学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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