研究課題/領域番号 |
21K11251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
山木 幸子 金沢医科大学, 医学部, 特定助手 (70837715)
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研究分担者 |
加藤 伸郎 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10152729)
小野 宗範 金沢医科大学, 医学部, 教授 (30422942)
伊藤 哲史 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (90334812)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 運動 / アミロイドβ / アミロイド前駆体 / モデル動物 / 行動実験 / 組織学的解析 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を迎えた現在、アルツハイマー病(AD)による認知症は大きな社会問題となっている。認知症の進行は身体的な機能低下と深く関わり、運動による身体能力向上は認知症の非薬物介入の中で重要な役割を占める。ただし、脳機能への影響という観点からは、AD認知症の神経活動障害および、運動が脳機能に及ぼす影響については不明な点が多い。この現状を踏まえ運動の認知機能に与える影響をADモデルマウスである3xTg-ADマウスを用いて検証する。特に意欲に基づく自発運動、および強制による運動それぞれが神経回路と学習行動に与える影響を精査し、認知症の運動療法の最適化への指針を確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
今年度はアルツハイマーモデル動物である3xTg-ADマウスの脳内でのAPP蓄積の時空間的発現パターンとアミロイド斑の発現パターンに関するデータを基にした論文を発表した。これにより運動によるAPP蓄積およびアミロイド斑への影響を計測するための基礎付けを行うことができた。またトレッドミル上で強制運動をさせた動物について脳内で起こる変化について解析を行った。その結果APP蓄積やタウ蓄積には1カ月の運動では影響が見られないことが判明した。そこで運動による影響を受ける可能性の高い因子として、低酸素の指標であるHIFの免疫染色による発現解析を行った。その結果3xTg-ADマウスでは野生型動物に対して脳内のマイクログリアのHIFの発現が著明に高まっていること、マイクログリアの数が著増していることが確認された。このことから現在マイクログリアおよびHIFへの運動の影響の検証を進めている。また。これらの実験と並行して神経細胞の形態を評価するための方法としてGolgi染色法の最適化も行った。Golgi染色は脳の固定条件による影響を強く受けるが、本研究で評価する海馬及び前頭前野領域の染色に最適な固定条件の検証を行い、良好な結果を得た。これによりGolgi 染色による海馬及び前頭前野領域の錐体細胞のスパイン構造に対する運動の影響も調べている。
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