研究課題/領域番号 |
21K11253
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 星城大学 |
研究代表者 |
越智 亮 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60410891)
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研究分担者 |
林 浩之 星城大学, リハビリテーション学部, 准教授 (40440820)
林 尊弘 星城大学, リハビリテーション学部, 講師 (40649787)
窪 優太 星城大学, リハビリテーション学部, 講師 (90836008)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 転倒回避 / ステップ / 敏捷性 / 高齢者 / Ten step test / RFD / 瞬発力 / 転倒 / 転倒予防 / 評価 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の転倒予防に関わる体力要素について,近年では敏捷性が着目されてきているが,高齢者の敏捷性評価で標準基準とされるものは未だにない.本研究は,地域在住高齢者を対象にこれまでに考案されてきたいくつかの簡便な敏捷性評価のうち,どの評価法が最も優れた転倒関連評価になり得るか,実際の転倒発生率と関係しているか調査し,介護予防や医療現場で簡便に実施することができる敏捷性評価の標準基準を確立する.また,転倒回避の状況をシミュレーションしたステップの動作分析を行い,敏捷性評価を高齢者の転倒回避動作に関わる体力要素として含める必要があるかどうか明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究は,既存のいくつかの下肢の敏捷性試験を用いて高齢者の転倒リスクの指標として敏捷性評価が必要か,また高齢者の敏捷性評価の成績と転倒回避ステップのパフォーマンスに関連性があるかをあきらかにする. 今年度は,前年度に明らかにした転倒回避ステップと関連する下肢の敏捷性指標であるTen Step Test(TST)や,膝関節伸展筋・足関節底屈筋の瞬発力の指標であるrate of force development(RFD)がサルコペニアやフレイルとどのような関連があるか,愛知県東海市および岐阜県美濃加茂市の地域在住高齢者を対象に調査を行った.その結果,下肢筋のRFDは運動機能低下群やサルコペニア該当者において機能低下が著しいことが明らかになった.さらに,体組成計から得られる四肢骨格筋量や,超音波診断装置を使って得られた大腿四頭筋や下腿三頭筋の局所筋厚と下肢筋RFDとの関連性があることも明らかにした.また,回復期病棟に入院中の高齢サルコペニア該当者についても下肢敏捷性や運動機能の検証をしており,同じサルコペニア該当者であっても,地域在住高齢者よりも回復期病棟入院患者の方が下腿の局所筋厚や足関節底屈筋の瞬発力が低下していることが明らかになった. これまでの一連の研究から,地域在住高齢者の下肢の敏捷性は転倒リスクや運動機能と関係していることが明らかとなり,特に下肢を素早く交互に踏みかえる動作を評価するTSTは転倒回避ステップの良し悪しを判別する検査として有用であることが示された. なお,前年度や今年度の研究参加者で聞き取り調査ができる対象者については実際の転倒発生率とTSTの成績との関連性についても調査を行っている.次年度はこれまでの研究成果をまとめて論文執筆を進めていく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究参加者のリクルートにおいて,比較的運動機能が高い方が多く,転倒リスクが高い方やサルコペニア該当者が少ないことでサンプルサイズに問題があり,論文執筆と投稿が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
特に転倒リスクが高い方やサルコペニア該当者等のデータをより増やしていくため,あらかじめ開催が決定されている次年度6月,7月,および9月の地域在住高齢者の体力測定会で虚弱高齢者のサンプルを増やすようにしていく.
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