研究課題/領域番号 |
21K11254
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 神戸大学 (2022-2023) びわこリハビリテーション専門職大学 (2021) |
研究代表者 |
園田 悠馬 神戸大学, 保健学研究科, 特命准教授 (00584179)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 在宅リハビリテーション / 在宅物理療法 / 脳卒中 / 上肢障害 / 電気刺激療法 / ロボット療法 / 在宅作業療法 / ウェアラブルデバイス / ロボットアシスト / ロボットアシスト訓練 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中は高齢者医療費および要介護要因の首位であり、運動機能障害を最大限回復させることは社会的課題である。上肢障害に対しては、近年では随意運動介助型電気刺激(IVES)療法とロボットアシスト訓練(RAT)を用いた作業療法が注目される。両者は、在宅で使用できる改良が進んでいるが、「どちらの療法が/どのような患者に」有効か不明である。本研究では、クロスオーバー試験によって、脳卒中患者の麻痺手に対するIVES療法とRATの効果を検証し、その効果の比較と患者背景の層別解析により、各療法の適用範囲を明らかにする。延いては、在宅での麻痺手に対する介助型ウェアラブルデバイスを用いた選択的作業療法を確立する。
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研究実績の概要 |
脳卒中は高齢者医療費及び要介護要因の上位であり、脳卒中患者の生活の自立度と質を改善させるためには、上肢障害に対するリハビリテーションの発展が重要である。近年、電気刺激療法やロボット療法を組み合わせたリハビリテーションが注目されており、それらの物理療法機器の小型化によって在宅リハビリテーションでの利用が可能になっている。 そこで、本研究課題は、脳卒中後の手の障害に対し、物理療法を併用した在宅作業療法について、電気刺激療法とロボット療法のどちらの療法の併用がより有効か明らかにすることを目的とし、クロスオーバー比較試験を計画している。 2021~2022年度から、在宅患者を対象とした調査を開始する予定であったが、COVID-19拡大により、患者との接触が大きく制限された。そこで、研究者を被験者に電気刺激療法及びロボット療法の機器の使用条件や性能について検討し、操作や装着等は専門知識が無くても簡便行えること、痛みや皮膚トラブルが無く3時間の装着が可能であることなどが確認できた。 また、老人保健施設と回復期リハビリテーション病棟の作業療法において、脳卒中片麻痺患者での両療法を試用し、各療法の適用となる患者像を確認できた。そして、在宅でのクロスオーバー比較試験の実行可能性が示された。 2023年度は、前記の成果について学会発表を行った。さらに、2024年度のクロスオーバー比較試験の開始に向けて準備が整った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究課題が在宅患者を対象としているため、COVID-19の蔓延によって対象者への接触が制限されたことが大きな影響を与えている。ただし、申請時から、このような状況を予想していたため一定の想定範囲内である。この遅延期間に、機器の条件検討や実施施設の整備などをあらかじめ行うことができた。なお、研究者の異動で研究環境面の再整備を要したが、この点もこの1年間で整備することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、電気刺激療法とロボット療法のクロスオーバー比較試験を実施する。COVID-19のパンデミックは終息し、また研究環境も完備できたことから、2024年度以降は速やかに研究遂行できると考えている。これまでに行った予備調査から得られた知見は、学会発表及び論文投稿を準備中である。
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