研究課題/領域番号 |
21K11265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
齊藤 秀和 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (70610369)
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研究分担者 |
太田 久晶 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (70468106)
菅原 和広 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (10571664)
澤村 大輔 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (20734750)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 注意機能 / 脳活動 / 探索 / 神経心理検査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,ヒトを対象として,選択的注意機能に関与する脳領域および活動特性を明らかにすることを目的としている.本研究では,類似した集合から特定の対象を探索して選択する,先行研究の課題を更に発展させ,より簡便に,かつ精度の高い検査課題の開発を目指す.併せて脳活動計測を行い,類似した対象からの探索に関わる選択的注意機能を,どの脳領域がどのような時間推移で活動・制御しているかについて,明らかにすることを目指す.本研究により,注意機能検査のエビデンス向上および,注意機能障害に対する効果的なリハビリテーション介入の方法検討につながる可能性がある.
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研究実績の概要 |
本研究は健常な研究協力者を対象として、類似した集合から特定の対象を探索する際の脳活動特性を明らかにすることを目的としている。本研究では、類似した集合から特定の対象を探索する課題(文字検出課題)を改変し、より簡便な検査課題を開発する。加えて、改変した検査課題を提示・実施した際の脳活動計測を行い、類似した集合からの探索に関わる脳活動の時間的推移を明らかにすること、また関連する脳領域を検討することを目指す。本研究は、2つの段階を追って進める計画である。段階1は文字検出課題を改変した課題を作成し、健常な研究協力者を対象として、課題実施における行動実験を行うものである。また、上記の行動実験と合わせて、注意機能に関連すると考えられる神経心理学的検査を実施し、改変した課題との関連性について検討する。段階2では、段階1にて改変した課題を提示・遂行した際の脳活動計測を行い、類似した集合から特定の対象を探索する際に関連する脳活動を明らかにすることを目的に研究を遂行する計画である。 本年度の成果として、改変した文字検出課題による行動実験を進め、段階1を概ね完了するに至った。今回の課題改変で反応方法を簡略化することで、反応時間の短縮につながる可能性が示された。また行動実験の結果、先の研究と同様、探索する対象を提示する領域により、反応時間が異なることが明らかとなった。一方で、難易度の高い課題では誤答数の増加も認められ、脳活動特性の解明に向けた課題の再検討を要した。また、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う研究の遅れを十分に取り戻すには至らず、段階2の完了には至らなかった。 次年度は、段階2における課題を提示・遂行した際の生理学的指標の計測、また学会発表等を通じた研究成果の公表を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、段階1における健常な研究協力者を対象とした行動実験を進め、概ね完了することができた。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響に伴う研究進捗の遅れを十分に取り戻すまでには至らなかった。そのため本年度は、計画していた段階2の脳活動計測を完了することができず、研究計画通りの進捗には至らなかった。したがって、遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、健常な研究協力者を対象として、課題を提示・遂行した際の脳活動計測、および解析を進めたい。また、段階1の行動実験に関する結果、および段階2で得られた脳活動を含む生理学的指標について、学会発表や論文の公表を通して、得られた研究成果を広く社会に提示していきたい。
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