研究課題/領域番号 |
21K11273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
松田 恭平 杏林大学, 医学部, 助教 (20835178)
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研究分担者 |
植村 修 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究部), 臨床研究部, 臨床研究部長 (90365396)
富岡 曜平 独立行政法人国立病院機構村山医療センター(臨床研究部), リハビリテーション科, 医員 (90624669)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 神経因性腸機能障害 / 直腸肛門機能障害 / エロビキシバット / 糞便中胆汁酸 / 直腸内圧測定 / 胆汁酸 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷に伴う神経因性腸機能障害(NBD)の多くは直腸肛門機能障害による便排出障害を合併し,その原因の一つに直腸知覚の低下が挙げられる.本研究では,胆汁酸のもつ直腸知覚閾値の低下作用に着目し,NBDを合併した脊髄損傷患者の直腸知覚閾値に対する胆汁酸および胆汁酸再吸収阻害薬(エロビキシバット)の効果を胆汁酸の直腸内注入による直腸感覚検査を用いて明らかにする.本研究は,NBDによる直腸肛門機能障害にも焦点を当てた治療選択ならびに排便機能に対するリハビリテーション治療への応用に寄与するものである.
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研究実績の概要 |
神経因性腸機能障害が脊髄損傷患者に及ぼす影響は多岐にわたり,生活の質の低下をも招くことから個々人に適切かつ快適な排便プログラムを提供する必要があり,神経因性腸機能障害治療のエビデンス蓄積が喫緊の課題である.本研究では,胆汁酸の持つ直腸知覚閾値の低下作用に着目し,神経因性腸機能障害を合併した脊髄損傷患者の直腸知覚閾値に対する胆汁酸および胆汁酸再吸収阻害薬(エロビキシバット)の効果を明らかにすることで,病態生理ならびに薬理作用に基づいた新たな治療選択肢や既存治療との組み合わせなど神経因性腸機能障害治療の幅を広げることを目的としている.上記目的達成のために研究期間内で行うことは以下である. 1)脊髄損傷患者群および非脊髄損傷患者群における糞便中胆汁酸濃度測定 2)脊髄損傷患者群におけるエロビキシバット投与前後の直腸肛門機能検査,糞便中胆汁酸濃度測定,神経因性腸機能障害重症度評価 3)測定した胆汁酸濃度測定を用いた直腸肛門機能検査における3×3二重盲検クロスオーバー試験 本研究では神経学的損傷高位が第5胸髄以上の不全脊髄損傷を有する65歳未満の成人男性を対象としており,脊髄損傷患者ならびに非脊髄損傷患者(腸機能健常者)はそれぞれ12名ずつの登録を予定している.当該年度では前年度に引き続き患者登録を継続した.前年度のように長期間の新型コロナウィルス感染症流行に伴う入院患者数の制限は減少したものの,これまでの遅れを取り戻せるほど入院患者数の回復に至っていない.これまでに脊髄損傷患者10名・非脊髄損傷患者8名が登録されたが,脊髄損傷患者7名は途中脱落となった(1名:経過中に完全損傷に移行,5名:Elobixibat継続困難,1名:検査遂行前の退院により追跡困難).現在は3名が登録され試験継続中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1)前年度のように長期間の新型コロナウィルス感染症流行に伴う入院患者数の制限は減少したものの,これまでの遅れを取り戻せるほど入院患者数の回復に至っていない. 2)想定以上にElobixibat投与による途中脱落が多かった.これまでに脊髄損傷患者10名・非脊髄損傷患者8名が登録されたが,脊髄損傷患者7名は途中脱落となった(1名:経過中に完全損傷に移行,5名:Elobixibat継続困難,1名:検査遂行前の退院により追跡困難).
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今後の研究の推進方策 |
現在は3名が登録され試験継続中である.最大限患者登録数を増やした後に解析を行い,論文を作成・投稿する予定である.
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