研究課題/領域番号 |
21K11274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
清島 大資 東海大学, 医学部, 講師 (80756370)
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研究分担者 |
小林 剛 名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (40402565)
縣 信秀 常葉大学, 保健医療学部, 准教授 (00549313)
伊東 佑太 名古屋学院大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30454383)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | メカニカルストレス / 超音波 / 筋 / コスタメア / 筋管細胞 / リハビリテーション / 培養筋管 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、メカニカルストレスは骨格筋・心筋組織において筋膜と筋線維を結ぶコスタメアを介して受容され、Ca2+シグナルを介して筋機能を制御していることが明らかにされている。我々は超音波照射の非温熱作用としてメカニカルストレスがコスタメアに働いていると考え、培養筋管への超音波照射によるコスタメア構造におけるメカノセンシング/トランスダクションを解析する。また、培養細胞の接着斑における超音波照射の効果もモデル系として解析する。
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研究実績の概要 |
超音波照射は骨折部位の治癒促進などに用いられるが、筋への効果は不明な点が多い。我々は、臨床応用を目的に超音波照射の筋に対する効用の解析に取り組ん でおり、これまでに、超音波照射に培養筋管を肥大させる作用があり、この現象にCa2+濃度上昇が関係している可能性があることを見出してきた。本研究では、 「超音波によるメカニカルストレスが組織・細胞において力が収斂・伝達されるコスタメア/接着斑で感知され、応答反応に繋がるシグナル伝達が誘導される」 という仮説の検証を目指す。本年度は、超音波照射の筋組織に対するin vivoにおける効果の検証を行った。まず、C57BL/6J雄性マウス(8週齢)を無作為に2群に分けた。2群ともに坐骨神経切除を行った。1群は術後次の日から週5日、10分間の超音波を10日間照射した(0.5W/cm2,50% duty cycle,3MHz)。対象は腓腹筋とヒラメ筋、前脛骨筋と長趾伸筋とした。10日後に筋を採取し、凍結切片を作成した。その後、筋線維横断面積を測定した。なお、各群の反対側の足をコントロールとして比較検討を行った。現在、詳細な解析は終了していないが、コントロールに比べ、坐骨神経切除後に10日間超音波を照射した群では筋萎縮が抑えらている傾向が見られた。今後さらに詳細な解析を行い、筋線維横断面積の差を明らかにするとともに、どのようなシグナル経路が筋萎縮抑制に関与しているかを検証する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は筋肥大させた動物モデルを使用予定であったが、筋に対する影響を調べるため、坐骨神経切除による筋萎縮抑制に対する超音波照射の効果の検証を行った。しかし、超音波照射の作用点がコスタメアであることやそこで生体内の化学的シグナルへ変換されることが検証しきれていないため。
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今後の研究の推進方策 |
培養細胞を用い、①超音波照射の作用点の解析、②超音波照射により誘導される筋肥大へとつながるシグナル経路の解析を行いつつ、ノックダウンのモデルにて 超音波照射による培養筋管の力学刺激を受容する分子を同定していく予定である。また、動物モデルを使用し、同様の解析を進めていく予定である。
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