研究課題/領域番号 |
21K11283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
渡邉 信博 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00540311)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メラトニン / 松果体 / 体性感覚刺激 / マイクロダイアリシス法 / ELISA法 / ラット / 皮膚刺激 / 交感神経 / 反射 / 老化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、皮膚をさする刺激が睡眠に関わりの深いホルモン(メラトニン)の分泌に影響を及ぼすこととそのメカニズムを調べる。さらに、高齢者において睡眠の問題を抱えやすいことから、皮膚をさする刺激の作用が加齢の影響を受けるのか、老化個体における効果的な刺激方法を明らかにすることを目的とする。 本研究は、麻酔により感覚や情動の影響を除外した動物を用いて実施する。そのことにより、思い込みやプラセボではなく、皮膚への刺激がメラトニン分泌に影響を及ぼすしくみが生体には備わっていることを証明する。
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研究実績の概要 |
睡眠を司るホルモンであるメラトニンは脳(松果体)で合成・分泌されるホルモンで、自律神経(交感神経)の活動により分泌が調節される。臨床的には、皮膚をさする刺激や手浴が入眠を促し、睡眠の質を高めることが報告されているが、皮膚への刺激がメラトニン分泌に影響を及ぼすことを実証した報告は見当たらない。そこで本研究では、皮膚への刺激が松果体からのメラトニン分泌に及ぼす影響とその神経性機序を明らかにすることを目的とする。 今年度は、皮膚への温度刺激の影響を検証した。ラット体幹部の皮膚を非侵害刺激の範囲内で繰り返し冷却すると、松果体からのメラトニン分泌が減少することが分かった。メラトニン分泌は刺激中より減少し、刺激終了後40分以降徐々に刺激前のレベルに回復することが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は神経性機序を明らかにする計画であった。しかし、メラトニン分泌を増加および減少させる体性感覚刺激の方法では、メカニズムの検証が困難であった。温度刺激により一貫して減少することを見出すことができたため、今後はより効率的に実験を進められる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
体性感覚刺激によるメラトニン分泌変化をもたらすメカニズム(遠心路)を検討する。頸部交感神経や副腎(髄質から分泌されるカテコールアミン)の寄与について、切断実験により検証する。関連する遠心路が切断された場合、メラトニン分泌に対する皮膚刺激の影響が消失する。遠心性神経の活動を電気生理学的に記録する。
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