研究課題/領域番号 |
21K11290
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
片寄 正樹 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (50221180)
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研究分担者 |
寒川 美奈 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (40360953)
谷口 圭吾 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (90381277)
岩本 えりか 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40632782)
戸田 創 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (40516580)
青木 信裕 札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (20554653)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 月経周期 / 女性ホルモン / 足部内側縦アーチ / 運動時血流調節 / 性差 / 下肢アライメント / ACL損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
月経周期中の女性ホルモン濃度の変動は女性アスリートの外傷発生に関与することが近年注目されている。エストロゲンは靭帯や腱の弾性を低下させ、関節弛緩性を強める作用がある。実際、女性のACL損傷はエストロゲン濃度が高い周期で発生率が高く、ACLの機械特性が低下することが一因と考えられている。我々はエストロゲン受容体が全身に存在することに着目し、足内側縦アーチ高の低下に関与することで様々な下肢スポーツ障害のリスク因子となることを考えた。本研究はエストロゲン濃度が足内側縦アーチ高に及ぼす影響を検証し、さらに月経周期中の足内側縦アーチ高の変化がジャンプ着地動作時の下肢アライメントに及ぼす影響を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究目的は、エストロゲン濃度が足内側縦アーチ高に及ぼす影響を検証し、さらに月経周期中の足内側縦アーチ高の変化がジャンプ着地動作時の下肢アライメントに及ぼす影響を検証することである。 初年度である2021年は、研究計画の通り実験環境の準備を整え、月経周期中の血液データ採取および三次元動作解析の実験を開始することができた。結果的に31名の被験者を対象に、月経期・卵胞期後期・黄体期中期の3つのフェーズで安静立位および片脚ジャンプ着地時の足内側縦アーチ高と下肢アライメントの計測を実施した。2022年度は、計測したデータの解析を進めエストロゲン濃度と足部内側縦アーチ構造との関係を示す有用な結果を得ることができた。2023年度には、女性ホルモン濃度の変動により生じると考えられる下肢傷害発生リスクの変動に対し女性特有の身体機能への介入の必要性を明らかにするため、「筋疲労に影響を及ぼす性差の存在」に着目した研究を進めた。「運動中の活動肢における血流調節機能に与える影響」に性差があるかを検討し一定の知見を得た。具体的には、2022年度に国内学会2件、2023年度に国際学会1件と国内学会1件として研究実績の公表を実施できた。 研究によって得られた主な知見は下記の通りである。初めに、月経周期中の女性ホルモン濃度の変動は足部アライメントに影響を及ぼすことが示された。特に、エストロゲンとプロゲステロンの比率の変化が足部アライメントに影響を与える重要な要因であることが示唆された。加えて、 糖尿病でない若年成人男女では経口ブドウ糖負荷による血糖値変動および運動時血流調節に性差を認めないことが示され、運動前にエネルギー摂取を行った場合でも,筋疲労に伴う運動パフォーマンスは低下しないことが示唆され、今回検討した視点では女性特有の介入の必要性は高くないことが明らかとなった。
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