研究課題/領域番号 |
21K11293
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
花田 恵介 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 客員研究員 (50875987)
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研究分担者 |
竹林 崇 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 教授 (90780510)
板口 典弘 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (50706637)
平山 和美 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 非常勤講師 (00218819)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 体性感覚障害 / 脳卒中 / 知覚再教育 |
研究開始時の研究の概要 |
近年提案されている体性感覚の情報処理モデルを参考に,障害される体性感覚様式は損傷される脳部位によって特徴化できることを仮説とした上で,「どのような知覚再教育を行えば,脳卒中 後の体性感覚機能をより有効に改善できるか」を明らかにする.加えてその知見を生かし,脳卒中患者の体性感覚障害を改善させる新たな知覚再教育プログラムを創出する.具体的には,①介入効果を客観的に判定するための標準的な体性感覚検査法の開発、②ヒトの知覚認知特性を考慮した皮質性体性感覚検査法の開発,③脳卒中後に生じる体性感覚障害の特徴抽出と責任病巣の同定,④上記を踏まえた脳卒中患者の体性感覚障害に対する知覚再教育の予備的介入を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は,近年提案されている体性感覚の情報処理モデルを参考に,「脳損傷後に障害される体性感覚様式は,大脳損傷部位をもとに特徴化できる」ことを仮説 とした上で,「どのような知覚再教育を行えば,脳卒中後の体性感覚機能をより有効に改善できるか」を明らかにし, 脳卒中患者の体性感覚障害を改善させる 新たな知覚再教育プログラムを創出することを目標としている. 具体的には,(1)介入効果を客観的に判定するための標準的な体性感覚検査法の開発、(2)ヒトの知覚認知特性を考慮した皮質性体性感覚検査法の開発,(3)脳卒中後に生じる体性感覚障害の特徴抽出と責任病巣の同定,(4)上記を踏まえた脳卒中患者の体性感覚障害に対する知覚再教育の予備的介入を行うこととしている. (1)については,海外で汎用されている標準的な体性感覚検査法(Rivermead Assessment of Somatosensory Performance: RASP)の日本語版を,翻訳-逆翻訳-再翻 訳などの手続きを経て研究協力者とともに完成させた.現在,一側大脳半球に初発の脳卒中を来した患者を対象に,検者間信頼性の検討と,他の機能評価を用い た併存的妥当性の検討を行っているところである.(2)については,3Dプリンタを用いて空間周波数や振幅が異なる触覚刺激(grating orientation testing)を開 発し,健常者を対象に検査の妥当性を引き続き検証している.(3)は延髄外側梗塞後に生じた特異的な温度覚障害例を報告した.(4)については症例を蓄積中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
RASPの研究対象者(脳卒中一側病変例)が十分に集まっていないため.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、進捗が遅れている「(1)介入効果を客観的に判定するための標準的な体性感覚検査法の開発」における、RASPの信頼性・妥当性の検証に向けた対象データの蓄積を第一に進めていく。 また、(3)脳卒中後に生じる体性感覚障害の特徴抽出と責任病巣の同定については、画像解析を行えるほどの対象者が集められない可能性があるため、限局病巣例の単一症例研究を主とした検討に切り替える予定である。
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