研究課題/領域番号 |
21K11298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
土屋 順子 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (40781985)
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研究分担者 |
山口 智史 順天堂大学, 保健医療学部, 先任准教授 (20594956)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | リズム聴覚刺激 / 運動学習 / 運動モジュール / 歩行機能改善 / ペダリング / 筋シナジー / 歩行訓練 / 歩行再学習 / 運動野興奮性 / 皮質内抑制 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中患者に対するリズム聴覚刺激(RAS)を利用した歩行トレーニングは、歩行練習にリズムを付与することで歩行技能の学習を促進する方法として有効だと考えられてきた。しかし研究代表者の予備実験では、歩行リハビリテーションで求められる速い歩行のリズムの学習が困難という知見を得た。そこで、本研究ではRAS歩行トレーニングの効果促進に関わる神経基盤の特定のために、リズム学習に関わる歩行時下肢筋活動と、それを支配する中枢神経機構について、筋シナジー仮説をもとにした筋電図解析と、経頭蓋磁気刺激法による運動野興奮性変化から明らかにする。
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研究実績の概要 |
近年、脳卒中片麻痺患者の歩行リハビリテーションにおいて、リズム聴覚刺激(RAS)を利用した歩行トレーニングは、歩行速度や歩幅を増大するという多数の報告がある。一方で、RASを利用した歩行リズムの学習効果を調査した我々の予備実験では、遅い歩行リズムの学習効果は認められたものの、速いリズムの学習は困難であった。脳卒中片麻痺患者の歩行の特徴として、歩行速度の低下が問題となることが多く、速い歩行リズムの学習効果を促進するトレーニング手法の確立は意義が高いと考えれる。そこで、本研究の目的は、歩行運動技能の習得が難しい速い歩行リズムでの、リズム聴覚刺激(RAS)歩行トレーニングの効果促進に関わる神経基盤を特定し、速い歩行の獲得に有効な訓練方法を確立するための知見を得ることである。 2023年度は、2022年から引き続き、健常者における歩行のリズム調節に関わる下肢筋の協調的筋活動の変化を筋シナジー解析から明らかにすることを目的として、3種類の速度(快適、速い、遅い)での歩行とペダリング運動中の、下肢10筋の筋活動から筋シナジーの変化を調査した。本研究の成果は、2024年度の国内学会および国際学術雑誌にて発表予定である。 また、脳卒中患者の歩行を想定し、健常者において短下肢装具を装着した状態にて、3種類の速度にて歩行を実施し、装具装着有無による筋シナジーの変化を調査し、成果を2023年度の国内学会にて発表した。 現在、健常者におけるリズム聴覚刺激歩行訓練前後のデータ収集を終え、下肢の協調的筋活動の変化を明らかにするために、解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
covid-19による学内の実験実施の制限は解除され、健常者のデータ取得は順調に進めることができた。患者群については施設の感染拡大状況により、実験の進捗に影響が見込まれたため、まずは健常者においてリズム調節に関与する下肢の協調的筋活動制御について、詳細な調査を実施し、いくつか成果をまとめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度までの研究成果をまとめ、今年度に発表を進める。また、リズム聴覚刺激歩行訓練前後の下肢筋活動の変化について解析を進め、成果を発表する。
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