研究課題/領域番号 |
21K11309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大見 武弘 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 理学療法士 (50749190)
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研究分担者 |
柳下 和慶 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 准教授 (10359672)
古賀 英之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30594080)
池松 幸二 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (40885646)
片桐 洋樹 獨協医科大学, 医学部, 講師 (50795028)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 高位脛骨骨切り術 / スポーツ / 非術側 / ランニング / 膝機能評価 / 変形性膝関節症 / 膝内反モーメント / 歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性膝関節症(膝OA)の治療選択の一つに高位脛骨骨切り術(HTO)がある。HTO後 のランニングは許可されるが、それを断念する患者は少なくない。HTO前後にランニング中の膝内側への負荷がどのように変化するかは不明で、HTO後のランニング参加状況との関連も明らかではない。本研究の目的は膝OAの進行を予防しながらランニングするための運動療法を開発するためにHTO前後のランニング中の運動学・運動力学の変化を明らかにすることと、その変化と、下肢関節機能や運動学・運動力学的データとの関係を明らかにすることである。本研究は中高年のスポーツ愛好家がより長くスポーツを継続し、健康寿命を延ばすために重要である。
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研究実績の概要 |
高位脛骨骨切り術(HTO)後の安全なスポーツ復帰に向けたリハビリテーションプログラムを作成するために、HTO前後の患者を対象に(該当年度は16名)HTO前後の歩行・ジョギング動作、膝機能、画像を用いた膝のアライメントを計測した。今年度までに計測・解析した結果を以下の通りまとめた。 投稿した論文の内容:ジョギングできる変形性膝関節症(膝OA)患者の歩行の特徴を明らかにするためにデータをまとめた。膝OA患者23名を解析対象とした。対象をジョギングの可否により2群に分け、計測データ(課題動作は歩行)を比較した。群間比較した結果、有意だったアウトカムを用いてロジスティック回帰分析をした。ジョギングできない膝OA患者と比較してジョギング可能な患者では歩行中の膝伸展角度が大きいこと、膝アライメント、歩行速度、痛みに群間差があった。ロジスティック回帰分析の結果、歩行中の膝伸展角度が大きい方がジョギング可能であった。 学会で発表した内容:(1)HTO後患者のジョギング動作中の膝内側へのメカニカルストレスに関連する因子を明らかにすることを目的に、HTO後にジョギング可能であった12名を解析対象とした。計測データ(課題動作はジョギング)の内、膝内反モーメント(KAM)がピーク時の膝屈伸角度・モーメント・パワーを算出し、KAMと各アウトカムの相関係数を算出した。KAMと有意な相関関係を示したアウトカムは膝伸展モーメント (ρ=0.64, p=0.026)であった。(2)HTO前後の歩行中の非術側のKAMの変化率に関与する因子を明らかにすることを目的に10名の術前後のデータをまとめた。その結果、非術側のKAMの1stピーク値の変化率と同タイミングにおける非術側の外部股関節内転モーメントの変化率の間に有意な正の相関関係を認めた(P=0.03、r=0.67)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高位脛骨骨切り術(HTO)後の患者の膝機能評価と動作計測を進めている。術後の計測は該当年度末まででX名の計測を終えている。該当年度は1本の論文投稿(年度末の段階ではrevision投稿済、under review)、2演題の学会発表(第10回日本スポーツ理学療法学会学術大会、第11回日本運動器理学療法学会学術大会)を終えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度前期にて術後の計測を終えることを予定している。2023年度および2024年度の計測データを順次解析していく。論文投稿2本、学会発表1演題以上を予定している。
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