研究課題/領域番号 |
21K11330
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
前川 貴郊 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所 運動機能系障害研究部, 研究員 (50782471)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 力学的刺激(メカニカルストレス) / 海馬 / 抗炎症 / 認知機能 / 力学的刺激 / メカニカルストレス / 流体剪断力 |
研究開始時の研究の概要 |
運動は脳内の記憶を司る海馬での神経新生を誘導し、認知機能を向上させることが分かっている。運動による認知機能改善のメカニズムを、運動時に身体局所に加わる、あるいは生じる力学的刺激(メカニカルストレス)という観点から解析する。本研究では、メカニカルストレスを受容し生物学的信号に変換するメカニズム、すなわちメカノセンサーを明らかにすべく、メカニカルストレスに対する海馬の細胞応答を調べ、認知機能改善・向上効果が最大となるメカニカルストレスを探索し、認知症予防や治療への応用を図る。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は運動を組織・細胞に対する力学的刺激(メカニカルストレス)ととらえ、受動的なメカニカルストレスが海馬内の細胞応答に影響しているのか調べることである。ゲル化用ポリエチレングリコール(PEG)溶液によりマウスの海馬内の間質液をゲル化することによって認知機能が低下することから動作依存性の間質液流動が海馬内の細胞の恒常性を維持している可能性がある。しかしながら、老化促進モデルマウスの頭部に受動的なメカニカルストレスを加えることによって抗炎症、認知機能改善・向上効果を持つか調べたが、仮説とは逆に炎症促進、認知機能が低下する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動による抗炎症、認知機能維持・改善の機構として体内での代謝的変動などが中心的に研究されており、脳内において運動刺激をメカニカルストレスとして捉えた研究はない。本研究では麻酔下で老化促進モデルマウスの頭部に受動的なメカニカルストレスを加えると炎症反応の促進および認知機能を低下させる結果となったが、脳内が直接的なメカニカルストレスに反応することを確認することができた。別の脳疾患モデルやメカニカルストレスの大きさを変化させ、抗炎症、認知機能維持・改善効果を持つ条件を検証し、高齢者や運動器障害者の認知機能維持・改善を目的とした運動療法や機器開発への応用を目指す。
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