研究課題/領域番号 |
21K11331
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
金子 秀和 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (20356801)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | リハビリ / 学習 / エラー / アシスト / 運動感覚 / フィードバック / 脳損傷 / 片麻痺 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ロボット技術を用いたリハビリテーション(以下、リハビリ)への期待が高まっている。本研究では、脳梗塞片麻痺ラットに選択反応時間タスクを学習させる際、外力を加えて誤応答動作あるいは正応答動作を強制的に誘発し、その際の脳活動を計測する。誘発された脳活動が学習過程の促進及び遅延現象と関連していることを明らかにし、応答動作のタイミングに対してどのように外力を加えることが有効であるのか、そのメカニズムを明らかにする。これによって、ロボット技術をリハビリ分野へ応用する際の新しいストラテジーを提示する。
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研究成果の概要 |
脳損傷後であっても、感覚運動連合学習において、正応答動作と同様の神経活動を誘発できれば、学習過程を促進可能と考えている。これまで、ラット選択反応時間タスクの遂行中、弁別刺激である空圧刺激から一定時間後に誤応答動作を強制的に引き起こすことで学習過程の促進効果を得ている。本研究では、随意応答と応答動作を強制的に誘発した場合の大脳皮質神経活動を比較した。その結果、応答動作を強制的に誘発することで生じる誘発波を長潜時反射によるものと考えると、誤応答動作を強制的に誘発した場合には正応答動作の主働筋を支配する神経活動を誘発でき、これまでに得られている学習実験の結果と矛盾しないと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ロボット技術をリハビリテーションに活用することへの期待が高まっている。これまで、タスク遂行中に強制的に応答動作を引き起こすことが可能な動物実験モデルを用いて、空圧刺激の一定時間後に強制的に応答様動作を誘発することで学習過程に介入可能であることを実証している。本研究では、空圧刺激に関連付けて応答動作様の運動感覚を誘発する際、脊髄よりも高次の中枢を介する長潜時反射経路が学習過程の促進に関与していると示唆された。得られた知見は、ロボット技術をリハビリ分野に適用する際の効果の裏付けを与えるものであり、神経科学的知見に基づくニューロリハビリテーション技術の今後の研究において有用と考えている。
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