• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

小学校教師の体育授業におけるキャリア別リスクマネジメント能力育成プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K11346
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59020:スポーツ科学関連
研究機関九州共立大学

研究代表者

中村 有希  九州共立大学, スポーツ学部, 講師 (80826686)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード小学校体育 / 怪我 / リスクマネジメント / 保健室来室記録 / 体力・運動習慣 / 小学校 / 体育 / 教職経験年数 / 小学校教師 / 体育授業の事故・災害
研究開始時の研究の概要

近年の我が国における体育授業の事故発生率は、学校種に関係なく横ばいが続いている。とりわけ2020年度は、新型コロナウイルスの流行で全国的に8月まで体育授業が実施され、児童生徒の熱中症搬送が相次いだ。その一方で、小学校教師は体育授業の悩み事として「安全」への関心が低く(加登本ら,2012)、事故実態と指導する側の安全面への認識に乖離が生じている。小学校教師は体育専門外の教員も多いことから、体育授業に内在するリスクを予見しマネジメントできるようになるための資質能力向上が喫緊の課題といえる。
そこで本研究は、小学校教師の体育授業におけるキャリア別リスクマネジメント能力育成プログラムの構築を目指す。

研究実績の概要

本研究の目的を達成するために、以下(1)~(3)の手続きを構想している。
(1)第一に、小学生の体育的活動における負傷発生状況とその要因を調査するための保健室来室記録を作成する。保健室来室記録は各学校の養護教諭が管理する記録簿であるが、学校教育法施行規則第15条における「学校に備えなければならないとされる表簿」に位置づけられていないため、記録簿のあり方は多様である(後藤・古田,2007)。したがって、調査に際し、調査協力校の管理職や養護教諭らと協議し、学校に導入可能かつ先行研究を踏まえた保健室来室記録を作成する。
(2)第二に、上述の保健室来室記録を活用して1年間の体育的活動における負傷発生状況を追跡調査する。
(3)第三に、調査データをもとに体育的活動に内在するリスクを分析・整理し、教師が講じるリスクマネジメント方法を検討する。

2023年度は九州地区の公立小学校4校において、(1)で作成した保健室来室記録を各校へ導入し、体育的活動における怪我の調査を行った。調査期間は2023年4月1日~2024年3月31日である。なお、九州共立大学ヒトを対象とする実験指針の承認を得た上で調査を行った(承認番号:2023-01)。なお、調査と並行して集計も完了している。我が国の学校管理下における事故災害は、日本スポーツ振興センターが報告する災害共済給付状況で把握される。災害共済給付の対象となる怪我は、比較的に重症度が高く研究的関心も高いが、同センターの統計データを二次的分析することに留まっている状況である。それに対し、保健室来室記録に記録される怪我は、比較的に軽症であるものの、学校生活における日常の怪我の内実を捉えることができ、児童の体力・運動習慣等これまで検討されてこなかった視点からリスクを検討することも可能となる。したがって、本年度の調査から得られた知見の新規性と意義性は大きいといえよう。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度中に調査及び集計を完了しているため、本研究はおおむね順調に進展しているといえる。

今後の研究の推進方策

新型コロナウイルス感染拡大で調査に遅れが生じたものの、無事に調査及び集計を完了することができた。2024年度は研究計画の最終年度となるため、保健室来室記録から得られた怪我のデータを多角的視点から分析し、体育的活動におけるリスクの整理・分析を進める。
なお、本研究の成果は、日本体育・スポーツ・健康学会第74回大会にて報告予定である。その後、学会での意見を受けて論文にまとめる。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Book Review『体育授業のリスクマネジメント実践ハンドブック』2024

    • 著者名/発表者名
      中村有希
    • 雑誌名

      保健体育教室

      巻: 317 ページ: 7-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] The relationship between the injuries in elementary PE and the stages of teacher professional development2021

    • 著者名/発表者名
      Yuki Nakamura
    • 雑誌名

      British Journal of Sport Medicine

      巻: 55-Suppl1 ページ: 138-138

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 学校管理下における地域別災害発生率とその要因に関する考察-コロナ禍における緊急事態宣言前後に着目して-2023

    • 著者名/発表者名
      中村有希・楠山大暁
    • 学会等名
      日本地域政策学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学校管理下における体育的活動事故の動向調査2022

    • 著者名/発表者名
      中村有希
    • 学会等名
      日本地域政策学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 健康科学の話2022

    • 著者名/発表者名
      成家篤史、石塚 諭、加藤謙一、小宮秀明、中村有希、中道莉央、松浦佑希、山村 豊
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      大学教育出版
    • ISBN
      9784866921884
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi