研究課題/領域番号 |
21K11357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
浪江 宏宗 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 講師 (00531790)
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研究分担者 |
中田 征克 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 総合教育学群, 教授 (10545776)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 水泳 / 衛星測位 / 準天頂衛星システム / GPS / CLAS / バタ足キック |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では準天頂衛星みちびきを使って、既存の計測機材と同等以上の精度のデータを可視化し、トップスイマーだけでなく一般の泳者も位置、速度、加速度等のデータを簡便に計測、cm級の精度で可視化出来る様にする。これにより水泳運動の計測の利便性や精確性に加えて、日々の練習の目安、泳法の改善に繋げていく。この研究により初心者から競技者まで幅広い層で気軽に利用することが出来、カメラ器材等の設置が困難なオープンウォーターや遠泳など海面での計測も可能となる。以上の様な水泳の計測にcm級精度の衛星測位技術を利用し、泳法の改善に繋がる計測が可能かどうか、またどの程度可能かについて研究を行う。
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研究実績の概要 |
準天頂衛星システム(みちびき)の提供する、センチメータ級測位補強サービスCLASに対応する最新の受信機を使用して、7、9月に、屋外プールにて測位実験を実施した。昨年までの研究実績では、プールサイドに設置したCLAS対応受信機と、泳者に固定した衛星測位用受信アンテナを、30 mの長さのアンテナ ケーブルで有線接続した状態で実施していたため、クロール、平泳ぎの動作自体が阻害され、また、アンテナ ケーブル自体により移動制限が掛かった状況での測位実験となっていた。さらに、衛星測位用受信アンテナを、発砲スチロール等で安定化させて、直接、泳者の背中、腰、胸部、腹部等に固定していたが、水泳動作によって水没したり、大きく動揺したりしたため、満足のゆく水泳測位は出来ていなかった。 7月の試行測位実験では、小型でPCとWifi接続可能なCLAS対応受信機と、衛星測位受信用アンテナ、電源等の受信システム一式を、全てビート板上に固定して、プールサイドとのアンテナ ケーブルの有線接続による、水泳動作の阻害や移動制限の回避、衛星測位用受信アンテナの安定性の確認を行った。9月には、水泳部員による本測位実験を実施した。水泳部所属の男子競泳選手6名(20.7±0.8歳)に、衛星測位受信システム一式を固定したビート板を、両手で把持した状態で、全力のバタ足キックで50 mを2回泳いでもらい、CLAS 100 Hz、及び、真値とするための後処理用の観測データを1 Hzの測位頻度で取得した。この結果、プールの側面を蹴って泳ぎ始めた部分の速度の急激な上昇や、泳者が疲れ、徐々に減速してゆく状況が100 Hzの頻度で、真値とした後処理の結果と比較して、ばらつきの標準偏差がcmレベルでの解析を実現した。ただし、加速度と、高さ方向の速度については、cm級の精度よりも悪く、加速度についてはmレベルとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、ほぼ予定通り、順調に研究が進んだが、昨年度、一昨年度と、新型コロナウイルス感染症の影響により、水泳部員による対面による測位実験が困難であり、本実験の中止を余儀なくされたため、この分、やや遅れが生じている。 測位衛星(人工衛星)から放送される電波の受信が、測位実験の遂行には必須であり、6~9月の夏季以外の季節に、例えば、「屋内」プール等で実験を行うこと等は、不可能な状況である。
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今後の研究の推進方策 |
夏季(6~9月)の4ヶ月間程度の短期間に、屋外プールでしか測位実験ができないことや、新型コロナウイルス感染症の拡大により、測位実験ができなくなる状況は、ある程度想定していたので、研究期間を5年間と、長めに設定していた。 今年度、新型コロナウイルス感染症も第5類に移行したので、今後は、研究が比較的順調に進むと考えられるが、研究期間の延長を申請する可能性も有る。
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