研究課題/領域番号 |
21K11365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 名桜大学 |
研究代表者 |
奥本 正 名桜大学, 健康科学部, 教授 (70330727)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 暑熱環境 / 生育歴 / 体温調節 / サウナ / 発汗能 / 発汗 / 生育地特性 / 亜熱帯生育者 / 温帯生育者 / 発汗能力 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの体温調節能は住んでいる地域によって差があり、熱帯や亜熱帯地域に住むヒトは外気温が高いにもかかわらず発汗量が少ないとされていた。しかし、現代の日本においては、温帯地と亜熱帯地の夏季の環境温度差が小さくなってきたこと、あるいはルームエアコンの普及により亜熱帯地の生活環境温度が変化してきた。そこで本研究では、特に夏季の日常生活時の温度環境に着目して、日本人の生育環境による体温調節の違いが現代においても生じているのかについて検討する。本研究の成果から、暑熱環境における体温調節能を向上させる生活様式を示唆することができ、温暖化が進む日本の熱中症患者の減少に寄与できると考えている。
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研究実績の概要 |
本研究課題は、亜熱帯環境の居住年数と日常生活における温度環境が暑熱環境の体温調節反応の差に影響を与えるという仮説を検討することを目的としている。 2023年度は温帯生育者の亜熱帯環境の居住年数が体温調節反応、特に発汗能に及ぼす影響を検討する研究を計画した。この研究は亜熱帯環境生育者と温帯生育・亜熱帯環境居住者の体温調節を比較する横断的研究と温帯生育・亜熱帯環境居住年数による変化を検討する縦断的研究の2つからなっている。今年度は横断的研究の一部を行った。温帯生育・亜熱帯居住1年以内3名、温帯生育・亜熱帯居住1年以上3年以内5名、亜熱帯環境生育者5名を対象とした。暑熱環境は室温40度の遠赤外線式サウナで実施した。測定時間は45分であった。鼓膜温、胸部・手掌部発汗量、皮膚温を測定した。 亜熱帯環境生育者は安静時の鼓膜温が低く、その後の温熱負荷において、鼓膜温は上昇していったが、その上昇は温帯生育・亜熱帯居住者と同程度であった。一方、亜熱帯居住1年以内の発汗量は亜熱帯居住2・3年、亜熱帯生育者と比較して低かった。 今年度は、横断研究の一部を実施したが、次年度被験者数を追加して、仮説の検証を続ける。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度はコロナウイルスの感染症の拡大をうけ、実験が実施できなかった。また、代表者が大学の役職に就いたため、研究のエフォートが確保できず、2年も予備実験を行うにとどまった。今年度は、計画していた横断的研究を実施することができた。しかし、鼓膜温の測定方法の確立に時間がかかり、予定していた被検者数が実施できなかったため次年度も横断研究を実施する予定である。 2023年度はレーザー血流計を購入して、測定項目を追加する予定であったが、購入できなかった。また、日常生活の温度環境の調査も実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は縦断的研究に加え、新しい被検者を確保し、横断的研究の追加実験を行う予定である。また、2023年度に購入できなかった備品を購入する。さらに調査研究に関する倫理審査を提出し、承認後、調査を実施したいと考えている。
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