研究課題/領域番号 |
21K11369
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
黒坂 裕香 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 助教 (30633002)
|
研究分担者 |
難波 秀行 日本大学, 理工学部, 准教授 (80559790)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | アスリート / エネルギー摂取量 / 生体指標 / DLW / スポーツ栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ選手のエネルギー不足は、男女ともに深刻な問題であるが、スポーツ現場での適切な評価方法は存在しない。この状況を認知する手段に乏しいことは、競技パフォーマンスの向上を阻むのみならず、健康を害することにもつながりかねない大きな問題である。 本研究は、高精度でエネルギー収支を把握する手法を用いながら、血液による利用可能エネルギー不足を反映できる新規のサロゲートマーカー(代替マーカー)を同定することを目的とする。 これまでの食事調査と活動量調査のみでは正確な把握が困難であったスポーツ選手の食事の過不足の問題を血液で評価する指標を開発し、新たな栄養評価の方法を提案することを目指す。
|
研究実績の概要 |
スポーツ選手のエネルギー不足は、男女ともに深刻な問題である。エネルギー摂取量とエネルギー消費量を精度高く測定することによって、エネルギー摂取量の過不足をある程度捉えることが可能であるが、測定にあたっては選手やスタッフの負担も大きく、多くのスポーツ現場では、頻繁に行うことは現実的ではない。したがって、現場レベルでは、スポーツ選手は体重や体調の変化を待たずして、自分のエネルギー摂取量が適切か否かを判断する手段を持たず、その間に競技や健康への悪影響が生じかねない。エネルギー不足に陥っていることを認知する手段に乏しいことは、競技パフォーマンスの向上を阻むのみならず、健康を害することにもつながる問題である。しかしながら、こうしたエネルギー摂取量のアンバランスに気づくための生理学的評価方法は確立されておらず手探りである。 そこで、本研究は、血液による利用可能エネルギー不足を反映できる新規のサロゲートマーカー(代替マーカー)を同定することを目的とした。これまで、症状として問題が深刻化してくる前に把握することが困難であったスポーツ選手の食事の過不足の問題を、血液で評価する指標を開発し、新たな栄養評価の方法を提案することを目指している。 令和5年度は、運動部に所属する男子大学生の血液データとエネルギー摂取量との関係を解析し、遊離型トリヨードサイロニン(FT3)、白血球数、中性脂肪(TG)の組み合わせにより、基礎代謝量当たりのエネルギー摂取量を60.4%説明できることを報告した。食事調査に基づくエネルギー摂取量の測定の代替や欠点を補うために活用できると思われるが、現場活用に向けて、さらなる研究の蓄積が必要である。引き続き、これまでの食事調査と活動量調査のみでは正確な把握が困難であったスポーツ選手の食事の過不足の問題を血液で評価する指標を開発し、新たな栄養評価の方法を提案することを目指す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間を延長し、再計画したことで、研究開始初期の遅れは解消しつつある。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、追加実験を行いながら、エネルギー不足を感知するサロゲートマーカーの探索を進める。継続している基礎調査・測定のデータと血液サンプルを用いながら、妥当性・再現性を確認するための分析を実施する。 本研究課題により得られた結果をまとめ、結論を導き出す。
|