研究課題/領域番号 |
21K11383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 関西大学 (2023) 森ノ宮医療大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
佐野 加奈絵 関西大学, 人間健康学部, 准教授 (30762273)
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研究分担者 |
石川 昌紀 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (20513881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Aging / fascicle behavior / 健康寿命 / 身体運動 / muscle-tendon behavior / SSC / 筋内脂肪 / 健康寿命延伸 / ロコモーション / 加齢 / 高齢者 / マスターズアスリート / 運動効率 / 弾性エネルギー / 呼吸代謝 / マスターズ / 超音波装置 / 表面筋電図 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋による身体運動中の爆発的なパワー発揮や高い運動効率には接地時の衝撃を弾性エネルギーとして利用する筋腱相互作用が重要な役割を果たすことが提唱されているが,サルコペニアや腱の材質低下が起こる高齢者の骨格筋調整機序は未だ解明されていない.近年では,加齢により筋内脂肪が蓄積し,これが神経筋機能にも悪影響を及ぼす可能性が示唆され,高齢者特有の骨格筋調整機序と形態的特徴との関連,および筋内脂肪蓄積に伴う神経-筋機能への影響の解明が求められている.本研究では,様々な身体活動レベルの高齢者における骨格筋調整メカニクスと筋内脂肪や筋・腱形態的特徴との関係から,高齢者の動作出現機序について明らかにする.
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研究実績の概要 |
加齢に伴って筋が萎縮し軟部組織や腱の形状や機能が変化するとされるが,これらの変化がヒト身体機能にどのように影響し,高齢者特有とされている神経-筋活動や運動器動態に影響を及ぼしているのかについて未だ不明瞭な点が多い.これまでの研究では,ロコモーション運動である歩行動作時において高齢者では共縮筋活動がみられること,接地動作中に筋の等尺性収縮による力発揮がみられることなど高齢者特有のbehaviorが報告されているが,この現象がおこる理由に関してはいまだ推測の域を脱しない.近年では,これらの高齢者でみられる神経筋機能と筋内脂肪との関係についても着目されつつあり,2023年度,海外・国内の研究者と共同研究を実施して特に身体運動に寄与する筋における筋内脂肪量を簡易的に測定できる手法の定量化に着手し確立することができた.今後は,高齢者を対象に,走運動やジャンプ運動といったダイナミックな動作中のアキレス腱-筋動態および神経筋活動と筋腱における形態・機能の変化についての調査結果と,筋内脂肪量や,椎間板や膝関節など軟部組織の変化なども同時に行い,ヒト身体運動を可能とする運動器の加齢に伴う変化と高齢者特有の動作との関連性を探っていく.これらのプロジェクト遂行により,高齢者の骨格筋調整機序について明らかにすることができ,これらの解明は,リハビリテーションや高齢者へのトレーニングだけでなく,様々な分野に応用できる知見となる.また,加齢による筋内脂肪蓄積量や軟部組織の変化などについての知見も,生活習慣病予防で高齢者に提供するプログラムにも役立つと考える. 本研究では,様々な身体活動レベルの高齢者を対象とし,様々な筋-腱の形態的・機能的特徴をもつ高齢者における骨格筋調整メカニクスと,それらを可能とする筋内脂肪や運動器の特徴との関係から,高齢者特有の動作出現機序について検証することを目的とする.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021-コロナ禍によってターゲット層への接触が難しかった点などから,高齢者を対象とした研究の遂行が遅れていた影響で研究がやや遅れていた.所属も変更となったが,研究活動に影響は最小限にとどめられているため,2024年度に予定していた測定を行っていく.
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今後の研究の推進方策 |
代表者による高齢者の形態的特徴と運動習慣に関する論文投稿を目指す.同時に,2022年度に機材トラブルで対応が遅れていた測定を随時実施していく.年内には実施を終え,投稿・掲載、プロジェクト最終報告を目指す.
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