研究課題/領域番号 |
21K11398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
佐保 泰明 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (90438036)
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研究分担者 |
笹原 潤 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (70527465)
安井 洋一 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (80527466)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 筋機能特性 / 皮下脂肪厚 / 筋機能評価 / 骨格筋損傷 / 高気圧酸素治療 / 筋機能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では骨格筋損傷の筋機能回復の経時的変化を明らかにし、競技復帰を安全に行うための新たな指標として筋機能指標の有用性を提示すること、骨格筋損傷を画像および筋機能から重症度分類し、高気圧酸素治療による即時効果を明らかにすること、高気圧酸素治療が骨格筋損傷重症度例の治療期間に寄与するか明らかにすることを目的として、取り組む。
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研究実績の概要 |
本研究の最大のテーマである骨格筋損傷の回復過程を調査するに当たり、筋肉の収縮特性の評価方法を検討した。筋収縮特性測定器(Tensiomyography)を用いて、体表からの電気刺激により筋収縮を生じさせ、筋収縮の力学的特性の評価項目に影響する要素を検討することに主眼をおいた。 日常的に運動を実施している者を対象にTensiomyographyを用いて大腿二頭筋および半膜様筋の筋収縮特性を評価した。測定項目は最大変位量、収縮時間、収縮速度とした。また、超音波診断装置を用いて大腿後面の皮下脂肪厚と大腿二頭筋および半膜様筋の筋厚を計測した。対象とした2つの筋の最大変位量、収縮時間、収縮速度と皮下脂肪厚の間には有意な相関関係はなかった。Tensiomyographyは皮膚上から電気刺激を加え、皮膚、皮下脂肪などの皮下組織を介して対象筋に電気刺激を与えるが、アスリートを対象とした測定では、皮下脂肪厚による影響は少ない可能性が示唆された。一方で、最大変位量は筋厚に影響される傾向にあった。先行研究では筋力や柔軟性などに影響されることも示唆されていることから、今後の測定パラメータには筋厚やその他の項目を再検討する必要がある。先行研究では疲労がTensiomyographyのパラメータに影響することが報告されている。スポーツにおける骨格筋損傷時は筋疲労も生じていると考えられることから、今後は筋疲労からの回復過程の基礎データを蓄積し、筋損傷からの回復過程との違いについても検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
施設内での使用機器の利用状況により、進捗が遅れている。また、筋機能特性測定器の習得に時間を要しているため、専門家に助言を受ける予定である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度前半で筋機能特性測定の手法を確立する。また、筋機能測定に影響する因子を特定し、測定パラメータを決定する。 今後、骨格筋損傷を対象としていくが、アスリートを対象とするため、回復過程が筋損傷によるものか、筋疲労からの回復によるものか、判断できない可能性が懸念される。そのため、持久系トレーニングやパワー系トレーニングにより筋疲労を生じさせ、回復過程におけるTensiographyの各パラメータの経時変化を観察し、基礎データを蓄積する。 これまでハムストリングスを対象筋としてきたが、筋損傷が生じやすい他の筋に関する測定方法についても確立する。 研究の遅れの原因となった施設内での使用機器の利用については早急に調整を図る。
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