研究課題/領域番号 |
21K11416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
濱西 伸治 東北学院大学, 工学部, 准教授 (00374968)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | コンタクトスポーツ / 剣道 / アメリカンフットボール / サポーター / 衝撃低減 / 難聴 / 3Dプリンタ / アメフト / 骨導 / 衝撃 |
研究開始時の研究の概要 |
頭部に繰り返し激しい衝撃が加わるコンタクトスポーツにおいて,多数の難聴患者が報告されている.これまでの私たちの取り組みにより,その原因は長年にわたり頭蓋骨に過大な骨導が伝わることにより発症する可能性が非常に高まってきた. 私たちはこのような難聴を「コンタクトスポーツ難聴」として新たに定義・提唱し,その発症メカニズムを打撃実験およびシミュレーションにより解明することを試みる.また,我々が独自に開発した衝撃低減サポーターに,過大な骨導を検知・警告する機能を付加し,練習や試合時にヘルメット等に装着することで脳震盪を未然に予防する次世代型サポーターの開発を試みる.
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研究成果の概要 |
頭部に繰り返し激しい衝撃が加わるコンタクトスポーツにおいて,多数の難聴患者が報告されている.私たちはこれらを「コンタクトスポーツ難聴」として提唱し,多くの愛好者がより安全に競技を楽しむため,難聴や脳震盪を予防・低減し,さらに過大な衝撃を検知・警告する機能を付加した次世代型サポーターの開発を目指す. アメフトのヘルメット,剣道の面防具に装着するサポーターを3Dプリンタにより試作して打撃実験を行ったところ,頭部での衝撃をそれぞれ60.8%,51.7%低減できた.また,サポーターに力センサとBluetoothデバイスを接続させることで,過大な衝撃を検知しPCやスマホに送信することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特にアメリカンフットボールでは,激しいタックルで脳震盪を繰り返すことによって慢性外傷性脳症(CTE)を発症・進行させ,認知障害や抑うつ状態となり,中には自ら命を絶ってしまうスタープレーヤーが頻発している.伝統という名目の下で,ほとんど対策がなされてこなかった頭部への過大な衝撃を低減・予防することが喫緊の課題である. 愛好者がより安全に競技を楽しむため,本研究で提案するようなサポーターを使用することで,単に衝撃力を和らげるだけではなく,能動的に過大な衝撃を知覚し危険を判断できる「インテリジェント・サポーター」としてスポーツ界へのインパクトは非常に大きく,近い将来,広く普及することが期待される.
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