研究課題/領域番号 |
21K11421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
高澤 祐治 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 教授 (00407280)
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研究分担者 |
宮森 隆行 順天堂大学, 保健医療学部, 講師 (40433784)
西尾 啓史 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 非常勤助教 (90866906)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スポーツ外傷・障害 / 大学アスリート / 多職種間連携 / 難治性膝蓋腱炎 / 再発 / 膝前十字靱帯損傷 / 患者報告型評価法 / リハビリテーション / 競技復帰 / 再発予防 / 大学生アスリート |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツ活動中に発症する急性外傷や慢性障害は、診断や治療技術が進歩しつづけている一方で、再発を繰り返したり難治化したりする症例も多い。本研究は、「スポーツ外傷・障害に対して医療とスポーツ現場の関わりをシームレスに行うことで、その治療成績向上の基盤を構築すること」を目的とする。大学キャンパス内で医療とスポーツ現場を結ぶ新たな包括的支援体制モデルの有用性が実証されれば、多くのアスリートが安心して長く競技を続けることができるような未来に貢献できる可能性がある。
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研究実績の概要 |
2023年度は、研究課題のうち、主に以下の成果を得ることができた。 課題①大学アスリートにおけるスポーツ外傷・障害の情報基盤の構築:学内アスリートを対象にキャンパス内健康管理室で医事相談を行っていたが、その実績評価を基に、2023年10月に保険医療機関として“さくらキャンパス診療所”が開設した。本診療所はリハビリ施設を併設し、外傷障害後や手術前後の理学療法も行っている。また、本診療所の電子カルテは、附属病院の電子カルテとオンラインで繋がっており、すべての患者情報がリアルタイムで共有可能である。さらに、学内アスレティックトレーニングルーム(ATR)では、昨年構築した利用者データベースを活用し、データの蓄積を行っている。 課題②症状遷延などの難治症例および競技復帰後再発症例に関する因子の抽出:再断裂率の高いことが知られている前十字靱帯再建時に用いる移植腱の質に関する検討は、第一報(J Orthop Surg Res. 2022)に続き、第二報を投稿中である。また、陸上選手を対象に再発が多い肉ばなれの疫学調査を開始している。ハムストリングに痛みが生じた選手に対し、医師による診察およびキャンパス内のMRIを使用し筋状態の評価、さらに競技離脱期間との関係や機能評価に関する情報収集を行っている。また、駅伝選手を対象とし、広義の疲労骨折であるBone stress injuryについても、疫学調査、画像評価、危険因子の抽出などの研究を開始した。 課題③キャンパス内での多職種包括的サポート効果に関する検討:以上の研究課題はすべて、多職種間で行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
キャンパス内に診療所が開設したことで、外傷・障害のデータ蓄積は加速的に増加している。また、学内アスレティックトレーニングルームも利用者は増加傾向にあり、すでにスタートしているデータベースも稼働中である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年4月から女子学生を対象とした学内検診を、教員、運動部指導者、大学院生らと連携しながらスタートアップさせた。 本研究課題における学会発表も増え、すでに解析が進行してる課題についても、順次、論文化へと繋げている段階である。大学院性や研究協力員も増えていることから、人的な研究体制も充実しつつある。
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