研究課題/領域番号 |
21K11437
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 北九州工業高等専門学校 |
研究代表者 |
濱田 臣二 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (10228538)
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研究分担者 |
久池井 茂 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (50300653)
吉塚 一典 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 教授 (10220691)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 鼓膜温 / 運動 / 無線通信 / リアルタイム測定 / 皮膚温 / 暑熱環境 / 熱中症 / 体温調節 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高温環境下の運動時における熱中症防止の観点から、室内外での実際的な運動時の鼓膜温および皮膚温を測定するための無線通信による新たな体温測定装置を開発し、システム化することを目的とする。 この装置の開発によって、運動時に重要な指標となる鼓膜温の複数人数分リアルタイム計測・表示を可能にし、競技者の迅速かつ正確な体調管理が実現する。したがって、運動時の深部体温の動向を検証し、熱中症防止やパフォーマンス向上に大きく貢献するものと考えらえる。
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研究実績の概要 |
本研究は、暑熱環境下の運動時における熱中症防止の観点から、室内外での実際的な運動時の鼓膜温および皮膚温を測定するための無線通信による新たな体温測定装置を開発し、システム化することを目的としている。この装置の開発によって、運動時に重要な指標となる鼓膜温と体表面の温度を同時に複数人数分のリアルタイム計測・表示を可能にし、迅速かつ正確な体調管理が可能となる。 令和4年度においては、通信距離の延長及び測定時の通信モジュールの形状、小型化の改良、装着性等の改善を主な課題として取り組んだ。通信距離の延長については、以前開発したBluetoothによる装置に代わり、2.4GH帯の無線機能付きのTWELITEのマイコンを採用することで、低消費電力かつ長距離通信を可能としており、残すは通信状態の安定が課題となる。 測定装置の形状等については、これまで製作した鼓膜温測定装置のセンサ部分を包む形状を再検討し、補聴器の形状を理想として測定装置を試作し、測定精度に関する検証実験を行ってきた。本装置は、実際の運動時に装着するものであるから、何より安全性を重視し、素材についての新たな検討を行い、運動の際にずれや外れがなく、形状・重量が運動時に支障のないものでなければならない。これまでの検討では、イヤホンカバーや外耳道に挿入する素材・形状の試作品を製作し、開発を進めており、登山等の歩行時に使用する装置については、おおよその形状が決定し、残すは実験によって測定値を詳細に検証する段階となった。 モジュールの小型化および軽量化については、これまで使用している2種類のセンサおよびメモリを活用できることから、それらを包む素材・形状等の検討を最優先の課題とし、主にそれらについて検討し開発を進め、おおよその形状が決定しつつある。令和3年度に製作した形状から比較すると、令和4年度は一層の小型化が可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度は、主に鼓膜温測定装置の中心となるセンサ部分を包む素材や形状の検討を行ってきたが、形状等の個人差にある程度対応できる状況となった。しかしながら、現在皮膚温測定のための検討を進めている状況にあり、全体的なシステムとしての開発に至ってないのが現状である。 研究開始当初から、新型コロナウイルス感染の影響によって、少ない被験者に対する検討しかできておらず、システムの開発が十分に出来ていないため、当初の予定からやや遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究推進については、可能な限り多くの被検者に対応できる測定装置の形状等を開発し、実際の運動時における測定実験につなげていきたいと考える。 運動時の測定が可能になると、鼓膜温と皮膚温の動向を見ながら、測定装置の精度や2つの体温の関連についても考察可能になるものと考えられる。 令和5年度は皮膚温測定装置についても、汗や振動に強い素材等の検討が必要となる。鼓膜温と皮膚温について、正確なデータが得られるようになると、運動時の人数を徐々に増やしながら、被験者の測定データを支障なく通信できるかどうかについての検討も併せて行っていく予定である。
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