研究課題/領域番号 |
21K11443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
高田 泰史 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (50749174)
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研究期間 (年度) |
2022-11-15 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 足趾トレーニング / 前十字靭帯損傷 / 足部内在筋 / 足じゃんけん / タオルギャザー / PET-CT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では健常成人20名を対象に、足部内在筋強化トレーニング施行前の足趾筋力、静的バランスおよび片脚着地時の膝外反角度の評価を行う。一般的な足部内在筋強化トレーニングとして認知されているShort Foot exerciseと足指じゃんけんの2種目をトレーニング課題とし、各トレーニングの単回施行時における足部内在筋、足部外在筋の骨格筋活動活性パターンを解明する。その後、各トレーニングの継続による骨格筋活動活性および足趾筋力の変化を評価する。さらに、静的バランス不良の改善効果と、片脚着地時の膝外反の抑制効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
「静的バランスの不良と段差からの片脚着地時の膝外反」は前十字靭帯(ACL)損傷発生の危険因子である。足部内在筋は足部のアーチ構造の維持に寄与し、静的バランスにおける重要な役割を担う一方で、ACL領域におけるその注目度は低い。 本研究の目的は、足部内在筋強化トレーニングの骨格筋活動パターンを明らかにし、ACL損傷の危険因子の改善効果を検証することである。具体的にはFDG-PETを用いて、足部内在筋強化トレーニングの骨格筋活動と、トレーニング継続による静的バランスの改善効果ならびに段差からの片脚着地時の膝外反の抑制効果を検証し、ACL損傷予防のための足部内在筋強化トレーニングの重要性を見出す。 一般的な足部内在筋トレーニングである足じゃんけんとタオルギャザーの2運動について骨格筋活動を調査した。その結果、足じゃんけんでは足部内側縦アーチに関わる骨格筋活動が、タオルギャザーでは足趾圧迫力の向上に関わる骨格筋活動が生じていることが明らかになった。 続いて、トレーニング継続による骨格筋活動の変化、運動能力向上効果の有無について調査した。具体的に大学サッカー選手8名を足じゃんけん群4名、タオルギャザー群4名に群分けし、3か月間トレーニングを継続させた。3か月時点でそれぞれのトレーニング後にFDG-PETを撮影し、初回トレーニング時との骨格筋活動の違いを調査した。また各時点での足趾圧迫力、垂直飛び高について比較した。その結果、それぞれのトレーニング継続により初回トレーニング時より多くの骨格筋活動が促されるようになった。また、足じゃんけん群では足趾圧迫力が、タオルギャザー群では足趾圧迫力と垂直飛び高が向上した。 以上、足じゃんけんとタオルギャザーでは異なる骨格筋活動を生じ、トレーニング継続によりそのトレーニング効果は向上する。静的バランスに関連する筋力のみならず、運動機能の向上が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画段階では片脚着地時の膝外反角度を測定する予定であったが、測定の煩雑さ、連続動作による外傷発生のリスクがあったため実施しなかった。また予備実験段階で動作の再現性が低かったためShort Foot exerciseからタオルギャザーにトレーニング内容を変更した。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施、解析は概ね終了しており、学会発表および論文投稿を行う予定である。
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