研究課題/領域番号 |
21K11450
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 日本赤十字北海道看護大学 |
研究代表者 |
山本 憲志 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 教授 (70299329)
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研究分担者 |
和田 匡史 国士舘大学, 理工学部, 教授 (00320101)
竹ノ谷 文子 星薬科大学, 薬学部, 准教授 (30234412)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人工炭酸泉浴 / レモングラス精油 / 筋疲労回復 / 足関節 / 筋力 / VAS / CR10 / Talag scale / ラベンダー精油 / Real-Time Elastography / POMS / 加速度脈波 / 人工炭酸泉 / 芳香療法 / コンディショニング / 調整法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、これまでに知られている高濃度人工炭酸泉浴による筋血流量の増加効果に加え、芳香療法を併用することで新たなコンディショニング調整法を開発するものである。生理・心理的作用の報告がある各種の芳香成分を人工炭酸泉に含有させ、自律神経活動への効果と末梢血流への影響を皮膚血流や血管内皮機能(FMD)検査から検討し、複合効果を探る。さらに、筋出力中の筋力増加率(Rate of Force Development:RFD)、超音波組織弾性イメージング技術(Elastography)による筋の弾性への影響を検討する。また、睡眠の質改善を促進させる可能性を検討し、生体コンディショニング改善への貢献を探る。
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研究実績の概要 |
人工炭酸泉(1000ppm以上)とレモングラス精油を用いて、疲労感および筋機能への作用およびその影響について検証した。健常な男子大学生6名をアロマ群(3名)と非アロマ群(3名)の2群に分けてクロスオーバー法にて実験を行った。アロマ群には不織布マスクの内側に1%に希釈したレモングラス精油(Cymbopogon flexosus,ゲラニアール39.66%、ネラール31.83%、ゲラニオール6.93%)をスプレーで3プッシュし、着用した。被検者には150回のカーフ・レイズを課し、さらに、運動後10分間の人工炭酸泉下腿浴を行なった。足関節の筋力は、新たに開発した足底屈背屈筋力測定器(竹井機器工業株式会社、新潟)を用いて左右の等尺性底屈・背屈最大トルクを計測した。安静時、運動後、足浴後で計測後、主観的な疲労感をVisual Analogue Scale(VAS)を用いて計測した。また、運動中の筋疲労度をBorgによるcategory-ratio scale (CR-10)にて定量化した。さらに、測定日を含めて1週間、Talag scaleを用いて腓腹筋の筋肉痛の経時的変化を記録した。その結果、運動中のCR10はカーフ・レイズの後半でアロマ群が非アロマ群より低い傾向であった(運動10分目アロマ群vs 非アロマ群、6.0±3.4 vs 7.3±1.0)。運動後及び下腿浴後の足関節筋力は、アロマ群と非アロマ群の間で足底屈・足背屈ともに有意な差は認められなかった。筋肉痛の変化は、運動後1週間全ての日でアロマ群が非アロマ群よりも低い値となった。特に、ピークの痛みが発生する運動後2日目で、その差が大きくなった。このようにレモングラス精油と人工炭酸泉の複合作用により作業効率を向上させ、新たなコンディショニング調整法としての可能性が期待される。さらに、さまざまな労働場面に応用出来るものと推察される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍でもあり、被検者の選定にやや時間を要した。また、足関節測定器が測定中に破損し、修理に時間を要している。しかしながら、研究分担者と連携を図りながら実験を遂行予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者との連携をさらに密にするとともに、被検者の選定、コロナ禍における実験環境を整えることに注意し、目標とする実験を行っていく。
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