研究課題/領域番号 |
21K11475
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
吉村 雅文 順天堂大学, 大学院スポーツ健康科学研究科, 教授 (10210767)
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研究分担者 |
宮森 隆行 順天堂大学, 保健医療学部, 講師 (40433784)
廣津 信義 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (90360726)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | ウェアラブルデバイス / GPS / ClearSky / 屋内スポーツ / 特徴的な動き・無駄な動き / GPSシステム / 衛星インフラストラクチャーClearSky / ビデオ分析(Vision) / アスリートの特有の動き / 無駄な動き / ウェラブルデバイス / パフォーマンス評価 / トレーニング立案 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、ウェアラブルデバイスの開発が進んだことで、様々なスポーツにおいて実際の競技中に要求される体力要素、また競技特異的な動きを調査分析することが可能となった。その中でもポピュラーになったGPSシステムを利用した研究では、今まで屋外スポーツのみを対象として移動距離や移動スピードのデータ取得が可能であったが、屋内チームスポーツにおいても衛星インフラストラクチャーを導入することによって屋外同様の分析が可能になった。そこで本研究では、新たな視点でのパフォーマンス分析、特に「選手の無駄な動き」について検討し、アスリート評価やトレーニング立案、障害予防、また戦略構築への有用性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
今回の研究で使用したウェアラブルデバイスは、最新のものであり内蔵されている慣性センサ等により、今まで客観的な判断が困難だった細かい動きや無駄な動きも計測が可能となり新たな視点で選手のパフォーマンス分析が可能となった。また本研究では、衛星インフラストラクチャー「ClearSky」を導入し、屋内においてもウェアラブルデバイスが機能するようにし、バスケット、ハンドボール競技中の男女別の動きの特徴を明らかにするために、競技レベル別で測定を実施した。 2021年に発表した「Analysis of soccer player’s activity profiles using time-series data」では、慣性センサ搭載のウェアラブルデバイスによって計測された、大学女子サッカー選手の試合中の加速度の生データを対象に分析(フーリエ変換)を行ったところ、選手の動きの特徴には、鉛直方向の加速度の大きさが影響していることが示唆された。また、本研究の分析手法によって 試合中の選手ごとの動きの違いを明らかにすることができる可能性が示唆された。 2022年に発表した「Sprinting analysis of Japanese female soccer players during competitive matches using video analysis software」では、今までスプリント頻度で選手評価を行うことが多くあったが、映像と同期させ、どのような場面でどのようなタイミングでその現象が多く起こっているかを検証することができた。その結果、スプリント発揮場面は、試合状況、対戦相手等により異なり、特定することが難しいことが示唆された。今後、同様の手法を用い、今回分析を行なった屋内種目との比較を行い、バスケットボール・ハンドボール選手の動きの特徴や無駄な動きについて分析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
さまざまな状況の変化やコロナウイルス感染症の影響もあり、全て予定通り測定ができたわけではないが、研究目的である屋内競技種目の動きの特徴や無駄な動きを明らかにするために必要なGPSデータは衛星インフラストラクチャー「ClearSky」を用いて測定することができ、また映像データも取得することができた。現在、バスケットボール男女およびハンドボール男女、合計11試合分のGPSデータの分析が終了したところである。 GPSデータの分析対象項目は、Total Distance、High Speed Running (>12km/h)、High Intensity Event (>2.5m/s) 、High Intensity Acceleration、High Intensity Deceleration、High Intensity Change of Directionとし、各選手の出場時間で割った値で統計処理を行い全てグラフ化した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、統計処理の結果を踏まえ、GPSデータと専用ビデオ分析ソフト(Vision)を用い映像を同期させ、さまざまな角度から分析を行い、その中で、レベル差による、また男女差による特有の動きや無駄な動き、負荷の大きな動き等について分析を行う。また、アスレティックトレーナー(AT)、理学療法士(PT)と協力し、怪我のリスク等についても、何らかの特徴ある動きが影響している可能性や外的身体的負荷量から予測できる怪我のリスクについても検討したいと考えている。さらに、今まで蓄積している屋外競技のデータ、すでに成果発表してる研究成果との比較も行い研究を進めたいと考えている。
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