研究課題/領域番号 |
21K11477
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
林田 敏裕 筑波大学, 体育系, 特任助教 (10875793)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 運動部活動改革 / 地域移行 / 組織的要因 / ガバナンス / 組織間関係 / 運動部活動 / 改革 |
研究開始時の研究の概要 |
運動部活動の地域移行をはじめとする運動部活動改革の実現が強く要請されている。しかし、実際に改革を実現した学校は極めて少ない。また、改革の規定要因を実証的に究明する研究はほとんど行われていない。 そこで本研究では、運動部活動改革の実現を規定する学校の組織的要因を明らかにするために、校長を対象とした質問紙調査と、運動部活動の地域移行を実現した学校および実現に失敗した学校を対象とした質的調査を行う。 得られた知見から、運動部活動改革を実現するために必要となる学校のマネジメント方略に関する示唆を導出する。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度におこなった先行研究のレビューの範囲を拡張し、さらなるレビューを実施した。本研究が子どもをめぐるスポーツマネジメント研究として位置づくことから、それに関わる先行研究の国際的な動向を把握することを試みた。具体的には以下二つの課題を設けた。第一に、子どもを対象としたスポーツマネジメント研究の量的な動向を明らかにする。第二に、先行研究にて議論されてきた内容を質的に把握することで、子どものスポーツに関する問題認識や研究の到達点を明らかにする。分析の結果、第一の課題においては、2000年以降から論文数が急増しており、特にSport Management Reviewにおいて当該研究テーマを取り扱った研究が多く掲載されていることが明らかにされた。第二の課題に関しては、国外研究では「スポーツ活動による健康・社会心理的成果に関する研究」、「スポーツ組織や組織間関係の構造や成果に関する研究」、「スポーツ観戦者行動や消費者行動」などの9つの研究テーマが存在することが研究タイトルに対するテキストマイニングによって明らかになった。特に本研究と「スポーツ組織や組織間関係の構造や成果に関する研究」は関連性が強く、そこで用いられている組織間関係論に関する議論を本研究で乗り越える必要性が示唆された。 また、アンケート調査票に用いる変数の操作化を進めた。具体的には、運動部活動の地域移行の運営形態及び成果を捉える項目を作成するために、スポーツ庁や各都道府県の運動部活動改革の取組事例などを参照することで操作化を行い、アンケート調査票を完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は全国の中学校を対象にアンケート調査を行う予定であった。しかし、地域によって運動部活動の地域移行に関わる取り組み状況は大きく差がある。加えて、2025年度から3年間を「改革集中期間」とするのではなく「改革推進機関」に政策文言を変更するなど政策としても大きな変動が生じた年度であった。そのため、実質的に運動部活動の地域移行が開始する2023年度にアンケート調査を実施することにしたため、進捗はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はじめに全国の中学校を対象としたアンケート調査を実施する。また、アンケート調査からサンプリングを行った学校に対するヒアリング調査を実施する。ヒアリング調査は、学校長及び運動部活動の地域移行に深くかかわった教師を対象として、地域移行の過程及びその過程を方向付ける組織的な条件・要因の解明を目指すこととする。
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