研究課題/領域番号 |
21K11478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
難波 秀行 日本大学, 理工学部, 准教授 (80559790)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 身体活動 / 歩行動作 / 人工知能 / スマートシューズ / 足底圧 |
研究開始時の研究の概要 |
身体活動不足は高血圧,喫煙,高血糖に次ぐ第4位の死亡リスクである.それ故,世界中で身体活動の促進は喫緊の課題となっているが,その根本的な解決策は見つかっていない.本研究では,簡便なセンサーを用いたシューズとAI(人工知能)を用いて,身体活動と歩行動作の関係性を明らかにすることにより,身体活動の量的質的情報をリアルタイムでフィードバックするシステムを開発し,テーラーメイド型歩行動作改善支援システムによる身体活動促進プログラムを提案する.歩行姿勢の評価および改善が可能となる誰もが利用できる身体活動を促進するシステムを構築することにある.
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研究実績の概要 |
歩行実験にて収集した床反力計,スマートシューズセンサ,足底圧分布によるデータの同期と分析を進めている.膨大なデータになるため時間をかけて慎重に進めている状況である.また,同時に収集した二重標識水によるエネルギー消費量の分析はほぼ完了しており,多岐にわたる測定項目を統合したデータベースの作成に取り組んでいる.歩行のエネルギー効率には個人差があるが,その個人差とエネルギー消費量との関連性について,解析ソフトを使用して分析を試み,複数の共同研究者とともに調整を行いながら進めている.同時に,デジタル技術を如何にして,人の生活に役立てるのかのテーマについても議論を進めている.これまでの研究の経過と今後の方向性について,当該年度に「ICT and Physical Activity」のタイトルでAdvanced Virtual Assistants - A Window to the Virtual Futureの書籍を出版した.最終的なシステム設計のためのゴール(ビジョン)を見据えた検討を重ねている.行動科学やゲーミフィケーションの要素を含む,観測データに基づく活動的なライフスタイルのアドバイス, 利用者の継続性を高めるためのフィードバックコンテンツ,SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を利用したコミュニティサイトは,ヒトの認知に働きかけ,意欲を喚起し,身体を動かすきっかけとなり,身体活動量の低下が原因で生じる生活習慣病の予防に貢献できる可能性がある.一方,オンラインシステムによるデジタル介入研究は,その歴史も浅く日進月歩でテクノロジーが先行し,人々のニーズには必ずしもキャッチアップできているとは言えない状況がある.身体活動促進のためのビジョンについて,機械学習やディープラーニングなどのAI技術を上手に活用できるよう取り組みを進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1年目は計画していた歩行実験をスムーズに進められた状況ではあったが,2年目に予定していたデータ分析に時間を要している.その理由は,導入した解析ソフトのプログラミングの煩雑さが挙げられる.また,今回使用したセンサー類の精度が飛躍的に向上しており,膨大なデータが集められていることが挙げられる.
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今後の研究の推進方策 |
データ解析を行い,計画しているスマートシューズによるAIフィードバックシステムの開発に向けて取組みを進めたい.とりわけ,床反力計およびスマートシューズにより収集したデータは,分解能が高く非常に膨大な量のデータを扱うことになる.したがって,解析ソフトの活用を含めて今後のデータ分析,アルゴリズム開発を計画的に進めることが今後の課題である.
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