研究課題/領域番号 |
21K11484
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東海学園大学 |
研究代表者 |
尾崎 隼朗 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (00748428)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | レジスタンストレーニング / 筋力 / 筋パワー / 筋持久力 / 筋肥大 / トレーニング / 仕事量 / 時間効率 / 筋サイズ |
研究開始時の研究の概要 |
従来のトレーニング法は、ある一定の強度での運動か、これを休息を挟んで繰り返すかの2つに大別される。本研究では、『第3の新たなトレーニングとなり得る効率的かつ効果的な方法とは?』という問いの解明を試みるために、申請者らが新たに開発したトレーニング方法である漸減トレーニング(運動強度を休みなく漸減する)の科学的な方法と効果の確立を目指す。本申請課題においては、レジスタンストレーニングに焦点を当て、より効率的なプロトコルや鍛錬者における効果を明らかにし、さらに、より簡易的な方法を開発する。これらの研究成果は、スポーツ科学、特にトレーニング科学分野の世界的な研究の発展に寄与するものである。
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研究実績の概要 |
申請者らの先行研究によって、80%~30%1RMまで休みなく負荷を漸減させる方法を用いたアームカールのトレーニングは、非鍛錬者の筋サイズ・最大筋力・筋持久力を同時に向上させることが報告されている。本研究では、負荷漸減法を用いた上肢多関節トレーニングが、鍛錬者の筋サイズに加えて、筋力・筋パワー・筋持久力を向上させるかを明らかにすることが目的であった。非鍛錬者(U)5名と鍛錬者(T)8名が本研究に参加した。レジスタンストレーニングを週1日以上の頻度で1年以上継続している者を鍛錬者とした。非鍛錬者には、現在、レジスタンストレーニングを実施している者はいなかった。両群の対象者はともに、80・50・30%1RMの順に負荷を漸減するベンチプレスのトレーニングを週2-3日の頻度で4週間実施した(計10回)。各負荷の間に休息時間は設けず、各負荷で挙上ができなくなるまで運動を実施した。筋サイズの評価のために、超音波Bモード法を用いて上腕部後面と胸部の筋厚を測定した。さらに、最大筋力・筋パワー・筋持久力の評価のために、各々、ベンチプレスの1RM、座位でのメディシンボールチェストパス(MBCP:3kg)、30%1RMでのベンチプレスの挙上回数を測定した。トレーニング期間の前後でこれらの項目を測定した。トレーニング開始前において、上腕部後面・胸部筋厚とベンチプレス1RMとその体重当たりの相対値は鍛錬者群で有意(p<0.05)に高い値を示した。4週間のトレーニングの結果、上腕部前面と胸部筋厚に加えて、ベンチプレスの1RMとその体重当たりの相対値、MBCP、30%1RMでのベンチプレス挙上回数は両群で有意(p<0.05)に向上したが、トレーニング効果の程度に群間差はなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述した研究実績の概要の通り、2年目の研究は予定通り遂行できており、おおむね仮説通りの結果を得られている。既に学会発表を終えており、現在、国際誌への投稿へ向けて論文を執筆中である。また、1年目の研究結果については、先日(2023年5月)、国際誌にアクセプトされた。
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今後の研究の推進方策 |
1・2年目の研究結果をもとに、3年目の研究では、より簡易的な方法として、腕立て伏せやスクワットなどの自体重を用いた漸減トレーニングを開発し、その効果を明らかにする。非鍛錬者を漸減トレーニング群と通常の自体重トレーニング群の2群に分け、各々、週2-3日の頻度で8週間トレーニングを実施する。トレーニング前後で筋サイズ、筋力、筋持久力を評価し、トレーニング効果を比較する予定である。
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