研究課題/領域番号 |
21K11493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大友 あかね 筑波大学, 体育系, 特任助教 (10859523)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 関係の発達 / 仲介役から見守り役へ / 参加者の主体性の度合い / グループサイズ / 関係発達 / 繋合希求性 / 参加者主体 / 指導者の関わり / グループ活動 / グループの枠組み / 関係発達的な行動 / 関係欲求 / アンビバレンス / 関係発達論 / キャンプカウンセリング / 自然体験活動 / キャンプ / 発達障害 / 社会性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では近年、発達障害を捉える概念として注目される関係発達の視点に基づき、間主観性ならびに他者と共にあろうとする志向性(繋合希求欲求)を育むことを目的に自然体験活動のプログラムおよびその効果を検証する。遊びの場が喪失しつつある現代社会の中で、発達障害児が他者と共に活動する場を保証し、主体的な社会性獲得の基盤となる、間主観性と繋合希求欲求の育成を目指す。本研究により、関係性の障害と考えられる発達障害児の支援において、自然体験活動を活用した関係発達的な支援方策の提示が期待される。
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研究成果の概要 |
自然体験活動に参加した発達障害のある児童の参与観察から、社会性を育む短期通年型自然体験プログラムの構想を行った。参与観察より、発達障害のある児童は、仲間と関わりたい気持ちを持ちながらも自己表現の不得手さや警戒心から孤立してしまう場合がある一方、次第に指導者を仲介役としながら他の参加者と相互理解を深めていく様子が捉えられた。短期通年型自然体験プログラムの構築においては、一日の中での関係の発達と年間を通じた長期的な関係の発達が図れるようプログラムを設計する必要がある。その際、登山やサイクリング等の各活動の特徴を踏まえたプログラム設計や、意図的なグループサイズの設計が重要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発達障害児の社会性をいかに育むかは、わが国の教育課題である。本研究により、自然体験活動における関係発達的支援の中で発達障害児の間主観性ならびに繋合希求欲求が育まれることや、グループサイズを意図的に小さくし、参加者の主体性が高い活動をプログラムに組み込むことが重要であることが明らかとなった。このことは、多くの発達障害のある子どもたちが参加しやすい短期間の自然体験活動に転用できる知見であり、自然体験活動を活用した関係発達的な支援方策につながる意義ある成果である。
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