研究課題/領域番号 |
21K11510
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
|
研究機関 | 京都橘大学 |
研究代表者 |
甲斐 義浩 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (90632852)
|
研究分担者 |
村田 伸 京都橘大学, 健康科学部, 教授 (00389503)
来田 宣幸 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (50452371)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 姿勢評価法 / 画像認識 / 運動器疾患 / 身体機能 / 加齢変化 / aging biomarker |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、筋骨格系における新たなAging Biomarkerとして、加齢に伴う姿勢変化に注目し、機械学習による画像認識技術を用いて、個人の姿勢をその特徴量や身体情報からクラス分類できる新しい姿勢評価法を開発を目指す。具体的には、デジタルカメラで撮影された高齢者の姿勢画像に対して、専門家の視診による判別と定量的に評価された脊柱彎曲を機械学習のための教師データとし、姿勢画像のパターン認識が可能なアルゴリズムを開発する。また、筋骨格の老化指標である骨格筋量や骨量、上下肢筋力、歩行速度との関連性を検証するとともに、追跡調査を行うことで開発された姿勢評価法の予測妥当性を検証する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、新しい健康支援システムを創出するために、機械学習による画像認識技術を用いて、個人の姿勢をクラス分類することができる新しい姿勢評価法の開発を進めている。これまで、機械学習によって姿勢画像を識別するために、カラー画像や深度データを入力データとして用いてきた。その結果、カラー画像および深度データともに、65~70%程度の精度で姿勢の識別が可能であったが、被検者の着用してる衣服や髪型などの姿勢と関連しない情報が含まれていたため、分類精度の向上に限界あった。そこで今年度は、識別精度の向上を目的として、入力に用いる妥当な教師データを検討するために、グレー画像、全身シルエット画像、上半身シルエット画像の3種類の画像につて、理学療法士28名による視覚的な判定との一致度を検討した。分析の結果、グレー画像と全身シルエット画像、全身シルエット画像と上半身シルエット画像、上半身シルエット画像とグレー画像の3つの組み合わせにおける回答は、χ2検定によって全身シルエット画像とグレー画像の組み合わせで最も関係があり、またkappa係数によりその一致度も高い結果であった。一方、上半身シルエット画像と全身シルエット画像、上半身シルエット画像とグレー画像の組み合わせでは、kappa係数が低く、その一致度も低かった。上半身のみの画像と全身の画像では、その評価結果は一致度は低く、上半身のみの情報では姿勢評価をしていないことが考えらえた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画では、運動器検診に参加した高齢者を対象に、開発された姿勢画像認識アルゴリズムを用いて、反復測定による評価-再評価によって姿勢認識の測定精度を検証する予定であったが、新型コロナの影響によって運動器検診が中止となったため実施できなかった。また、姿勢画像との関連を検討する予定であった高齢者の骨格筋量や骨量、身体機能の調査を十分に行うことができなかった。そのため、機械学習による識別精度を向上させるために妥当な入力データの検討を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、姿勢画像における識別精度を向上させるために、サンプルサイズを増やすことにに加えて、検者間信頼性が担保された教師データを取得してゆく予定である。また、昨年度実施できなかった、高齢者の骨格筋量や骨量、身体機能と姿勢との関係について調査することで、作成している画像識別による姿勢評価の妥当性を検討する予定である。
|