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スポーツの指導現場における常時データ収集蓄積システムの基盤構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K11528
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59030:体育および身体教育学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

河村 剛光  順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (70365568)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード測定 / データ / 指導現場 / 体力 / コンディション / トレーニング / 研究との一体化 / 競技 / モニタリング / データリテラシー / 教育
研究開始時の研究の概要

本研究では、指導者や選手が必要としているデータを効率よく大量に収集蓄積するために、医学分野の臨床と研究のような、指導現場と研究の一体化を加速させる。研究のための研究になることなく、データモニタリングの一般化やデータサイエンス教育としての体育スポーツの魅力や価値を高めるために、具体的に収集蓄積が可能なデータ群を検証していく。自身の身体データを利活用できることは、体育スポーツに関係する基礎的な素養でもある。指導現場における多様で貴重な「データ」は日常的に生み出され失われているため、これらを活用し、近未来におけるデータやAIと体育スポーツのダブルメジャーに備えたい。

研究実績の概要

2023年度は、野球選手を対象に、日頃の練習やトレーニングに対する振り返り情報とともに、一定のデータ収集を重ねて実施した。各種データが増えて蓄積される際には、その時やその間に何があり、どう過ごしていたかの情報が重要となる。初めての試みであり、様々な検証等を行う必要はあるが、今後の展開のための基礎資料としての分析等を検討していく。データを収集する際の形式(項目)自体としては、昨年度から大きな更新は行っておらず、現時点では、基本の型はひとまず整ったと考えている。一方で、どのようにデータを収集するかという点では、定型の最善策があるとは言い難く、引き続き模索する必要がある。
データの重要度に関わる調査結果を中心に、学会発表では野球についての報告を行った。コンディション・トレーニングに関わるデータとしては、疲労感、練習時間、睡眠関連、測定データでは、体脂肪、体重、スクワットジャンプ、塁間走などの重要性を選手は感じていた。一方で、重要と考えていないデータ項目も認められ、データの入力が簡便にできたとしても、入力率の向上には直結しないと考えられた。また、テニスを対象とした研究調査部分では、各種記録の収集方法やその種類について幅広く検証を試みたが、安定的に長期に渡って実践することなどの難しさが認められた。
本研究を推進する中で、間違いなく、データや測定はスポーツ指導の現場に定着していると言え、その利活用法および収集法を検証していくことは喫緊の課題である。例えば、戦術等の分析を担当するアナリストは、スポーツに定着しつつあるが、そこに各種の幅広い情報も分析対象に加え、データを取り扱う担当者を増やすなど、人的・時間的な資源を投入していく必要があると考えられた。また、各データをデジタル情報として集めるには、まだ機器や仕組み、手間の観点から課題も多く、今後もその方法を継続して検証する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

広範囲の競技種目やデータというところまでの発展はできていないが、これまでの競技やチームをベースとしながら、研究を推進して学会発表を行った。野球における多数の対象者に実施したアンケート調査の結果を検証して発表することができ、意見交換やご指摘等をいただいた。小規模ながら、テニスでの各種取り組みを検証することもできた。特に、即時のデジタル化や分析は、まだできない・難しいとしても、非常に多くのデータが指導現場には存在することが明らかとなり、それらを活かしていくための今後の方策の検討が必要である。最終年度では、データを集めることに新しい意味や価値を見い出すために、一定の分析と発表等を行いたい。

今後の研究の推進方策

2024年度では、データを集めるためには、という視点でも引き続き一定の検討や議論も行う予定であるが、主には、分析対象とできるデータの変化やそれらの関連性等について、具体的な研究成果を発信する準備を行う。最も一般的で指導現場が重要と考えている身体組成データを軸に、データやそれを取り続ける重要性を明確にしていく。また、これまで以上に研究対象競技やデータの種類を広げるべく努力も行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (21件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 仮想現実サイクリング運動時の競争他者が心血管応答および運動パフォーマンスに及ぼす影響〜自律神経生理尺度を活用したメンタルバイオマーカーの開発2023

    • 著者名/発表者名
      山中航, 香月翔太, 河村剛光, 和氣秀文
    • 雑誌名

      デサントスポーツ科学

      巻: 44 号: 0 ページ: 76-84

    • DOI

      10.57488/descente.44.0_76

    • ISSN
      0285-5739, 2758-4429
    • 年月日
      2023-02-22
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of sports experiences on competition level and exercise habits in Japanese collegiate athletes.2023

    • 著者名/発表者名
      Kohmura Y, Suzuki K, Someya Y, Yamazaki K, Aoki K.
    • 雑誌名

      Journal of Human Sport and Exercise

      巻: 18(3) 号: 3 ページ: 732-742

    • DOI

      10.14198/jhse.2023.183.19

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Prevalence of dry eye syndrome and risk factors in physical education and sports science graduates.2023

    • 著者名/発表者名
      Murakami S, Kohmura Y, Someya Y, Suzuki K, Inoue K, Amano S, Aoki K
    • 雑誌名

      Japanese journal of ophthalmology

      巻: 67(2) 号: 2 ページ: 175-181

    • DOI

      10.1007/s10384-022-00973-6

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Handgrip Strength and Healthspan: Impact of Sports During the Developmental Period on Handgrip Strength (Juntendo Fitness Plus Study)2023

    • 著者名/発表者名
      Abe T, Kohmura Y, Suzuki K, Someya Y, Loenneke JP, Machida S, Naito H
    • 雑誌名

      順天堂醫事雑誌

      巻: 69 号: 5 ページ: 400-404

    • DOI

      10.14789/jmj.JMJ23-0017-P

    • ISSN
      2187-9737, 2188-2126
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Athletes in sporting events with upper‐body gripping movements have greater handgrip strength than those in sporting events that prioritize the lower body2023

    • 著者名/発表者名
      Abe Takashi、Kohmura Yoshimitsu、Suzuki Koya、Someya Yuki、Loenneke Jeremy P.、Machida Shuichi、Naito Hisashi
    • 雑誌名

      American Journal of Human Biology

      巻: 35 号: 7

    • DOI

      10.1002/ajhb.23891

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Secular trends in physical fitness and performance of university track and field athletes2023

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Y, Kohmura Y, Nakamura A, Takanashi Y, Aoki K
    • 雑誌名

      Scientific Journal of Sport and Performance

      巻: 2(3) 号: 3 ページ: 381-394

    • DOI

      10.55860/jzmz6927

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 主管校として日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会を振り返る2023

    • 著者名/発表者名
      河村剛光, 鈴木宏哉, 内藤久士.
    • 雑誌名

      体育の科学

      巻: 73(1) ページ: 57-61

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] スポーツ・体育における常時データ収集と累加に関する基盤研究;特性の異なる 2 つの競技種目を対象に2023

    • 著者名/発表者名
      河村剛光, 鈴木宏哉, 山崎一彦, 中田学, 慎少帥
    • 雑誌名

      順天堂スポーツ健康科学研究

      巻: 13(1) ページ: 27-33

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Sports and Kinetic Visual Acuity2022

    • 著者名/発表者名
      Sawaki K, Kohmura Y, Aoki K, Nakamura M, Murakami S, Suzuki Y
    • 雑誌名

      順天堂醫事雑誌

      巻: 68 号: 4 ページ: 387-392

    • DOI

      10.14789/jmj.JMJ22-0019-R

    • ISSN
      2187-9737, 2188-2126
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 競技レベルの高い高校生女子バスケットボール選手の骨強度2022

    • 著者名/発表者名
      乗松柚衣, 河村剛光, 青木謙介
    • 雑誌名

      バスケットボール研究

      巻: 8 ページ: 11-17

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 女子大学生の運動・スポーツ参加の阻害要因に関する基礎的分析2023

    • 著者名/発表者名
      田中愛理, 河村剛光, 青木和浩
    • 学会等名
      日本体育測定評価学会第22回大会・第5回身体科学研究会合同大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] テニスにおけるゲーム時活動特性データと体力テスト結果の関係2023

    • 著者名/発表者名
      長久保大樹, 河村剛光
    • 学会等名
      日本体育測定評価学会第22回大会・第5回身体科学研究会合同大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 野球の指導現場における効率的なデータ集積方法に関する実践研究2023

    • 著者名/発表者名
      河村剛光, 光川眞壽, 染谷由希, 中村絵美
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] やり投げの投動作における注視の実態と注視条件間の差異2023

    • 著者名/発表者名
      金丸龍昇, 前川直也, 河村剛光
    • 学会等名
      令和5年度第2回千葉県体育学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] スポーツ科学の研究者から見たeスポーツ ~視覚に関わる研究経験を含めて~.2023

    • 著者名/発表者名
      河村剛光
    • 学会等名
      静岡理工科学大学公開シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 野球の指導現場において利活用できるデータの種類と集積方法に関する試み2022

    • 著者名/発表者名
      河村剛光, 光川眞壽, 染谷由希, 中村絵美
    • 学会等名
      第35回日本トレーニング科学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 中学生時代の使用球の違いと競技レベルの関連性2022

    • 著者名/発表者名
      福家瑠都, 河村剛光, 青木和浩
    • 学会等名
      日本野球科学研究会第9回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 継続的に集積可能な心拍数データに関する実践研究 -大学女子テニス選手を対象に-2022

    • 著者名/発表者名
      長久保大樹, 福家瑠都, 河村剛光
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 幼少期における競技経験が大学野球選手の競技レベルに及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      福家瑠都, 河村剛光, 青木和浩
    • 学会等名
      日本体育・スポーツ・健康学会 第72回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] The relationship between exercise habits and past exercise experiences in female university students in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Tanaka A, Kohmura Y
    • 学会等名
      8th IWG (International Working Group) World Conference on Women & Sport,
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] テニス競技において集積可能なデータとは2021

    • 著者名/発表者名
      長久保大樹, 福家瑠都, 河村剛光
    • 学会等名
      令和3年度第2回千葉県体育学会大会(大学院生ワークショップ)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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