研究課題/領域番号 |
21K11529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅幸 専修大学, 経済学部, 教授 (50170783)
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研究分担者 |
平田 大輔 専修大学, 文学部, 教授 (10348823)
李 宇ヨン 専修大学, 文学部, 教授 (40646345)
齋藤 実 専修大学, 文学部, 教授 (50322433)
角田 真紀子 専修大学, 経済学部, 准教授 (50361598)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | イップス / ジストニア / 心理的要因 / EMG / 視覚バイオフィードバック / 聴覚バイオフィードバック / ボツリヌス毒素療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国におけるイップスの研究は、岩田ら、中込ら、西野の投球失調の研究や須賀らのアマチュアゴルファーのイップスに関する研究、また、佐藤らの「テニスにおけるイップスとジストニアの関係(その1)」がある。国外では、Smith,et.al.によって報告されているが、我々は、これまでイップスを克服した幾つかの事例について研究しており、得ることができており、本研究では、これまでの知見を発展させ、イップスとジストニア発症のメカニズムをスポーツ心理学、スポーツ医学、臨床心理学の領域から分析し、スポーツにおけるイップスにおける有効な対処法を確立しようとするものである。
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研究実績の概要 |
「イップスおよびジストニアにおける発症のメカニズムと対処法に関する研究」の研究実績について 1.イップスに関する国内外の先行研究約30論文・資料の調査が終了した。 2.テニストス時におけるイップス症状を呈した際のEMG測定の実施が終了し、対処法としてEMGバイオフィードバックの有効性を検証中である。ゴルフパッティング時におけるイップス症状を呈した際のEMG測定の実施が終了し、対処法としてEMGバイオフィードバックの有効性を検証中である。野球ピッチング時におけるイップスEMG測定の実施が終了し、対処法としてEMGバイオフィードバックの有効性を検証中である。ゴルフでは、弾道計測機器(ラプソード)およびシュミレーター(スカイトラック)を用いた実験環境を設定したことで、より実際に近い状況での測定が可能となり、研究の進行がスムーズに遂行できるようになった。3.イップス症状を呈するアスリート(テニス、野球、ゴルフ)に対してのインタビュー調査(イップス発症の原因や対処法について)が終了した。調査対象者は、テニス選手(プロトーナメント、実業団リーグ、全日本学生選手権)に出場経験を有する者およびプロコーチ合計8名であった。野球では、元プロ野球選手5名、現役バッティング投手の合計4名、ゴルでは、プロコーチ、ゴルファー(ハンディキャップシングル)合5名であった。 <追記>テニス、野球、ゴルフの指導者に対してのインタビュー調査(イップス症状を呈したアスリートに対する接し方や指導法など)は現在継続中である。尚、イップス症状を改善する方法および対処法として、EMG聴覚バイオフィードバックの効果については、継続して研究している。 以上の研究成果を精査し、最終年度は、論文、リーフレットなどを作成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の進捗状況について 1.コロナ感染症の影響で、大幅に遅れていた実験であったが、今年度より再開することができてほぼ順調に進んでいる。また、実験機器についても弾道測定機器、シュミレーション機器など、AIの進歩によって簡便かつ正確に測定できるよになり、加速させることができた。 インタビュー調査についても、これまでICレコーダーで録音したものを再度聴きながら文字化していたが、これについてもAIの進歩によって録音と文字化が同時に実施できるようになったことで時間が短縮できている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究方策について 1.イップスおよびジストニアの発症のメカニズムについては、共通したメカニズムで発症している場合があるとものと推察された。 2.イップスの対処法については、アスリートおよびコーチ、指導者、コンディショニングコーチ、理学療法士などからの知見をさらに精査し、イップス症状を改善するための指針をまとめた「仮称:イップス改善マニュアル:ゴルフ、テニス、野球」を作成する予定である。 3.研究成果を国内外のジャーナルに投稿する予定である。
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