研究課題/領域番号 |
21K11539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 熊本学園大学 |
研究代表者 |
栗原 武志 熊本学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (40435318)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 文検 / 體操科 / 試験委員 / 受験者 / 文検世界 / 教員養成 / 体育科教育学 / キャリアアップ |
研究開始時の研究の概要 |
「文検」とは、「文部省師範学校中学校高等女学校教員検定試験」の略称のことであり、戦前の教育、教員養成の一つの流れを形成した制度である。現在、「教育科」「家事科」『「文検」試験問題の研究』においては研究が進められているが、中等教育の基幹に位置していた「修身科」や「国語及漢文科」「独語」「仏語」など語学系学科目、「物理科」「化学科」「博物科」など自然科学系学科目、さらには「図画科」「手工科」「體操科」「音楽科」「習字科」など実技系学科目の分析が残されている。 よって、本研究では、「文検」體操科の全体像(試験委員、試験問題、受験者等)を明らかにすることを目的とし研究に取り組んでいる。
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研究実績の概要 |
本研究は、「文検」體操科の全体像を明らかにすることを目的としている。具体的には、制度の開始(1885=明治18年)から終焉(1949=昭和24年)までの全期間を対象に、「文検」體操科に関わる、試験委員、試験問題、受験者等について解明しようとするものである。 令和4年度においては、当初(令和3年~令和4年)より計画を立てていた、1.「文検」體操科の試験委員の分析(試験委員の確定、試験委員著作の収集と分析、受験雑誌に掲載された試験委員の言説の分析)2.「文検」體操科受験者の分析(受験動機の分析、受験者のキャリア分析、受験勉強の内容及び方法についての分析、合格後の進路分析)を、昨年に引き続き継続して行った。 1.試験委員の分析については、試験委員の著作リストを作成するため、体育学関係の雑誌論文などを収集し、試験委員の確定並びに試験委員著作の収集と分析、受験雑誌に掲載された試験委員の言説の分析等一定の作業を終えることができた。 2.受験者の分析については、「文検」受験用雑誌である『文検世界』『文検受験生』『内外教育評論』 を閲覧し分析を進めている。令和3年度に続き、令和4年度も新型コロナウイルス感染症が終息せず、まん延防止法等の発令により資料収集のため現地への出張が難しい状況であった。3誌とも神戸大学にほぼ整備されているので作業が順調に進むと考えていたが、感染症対策により、他大学図書館への出入りが難しく、飛躍的に分析が進んだとは言い難い。この点に関しては、令和5年度、感染症の動向を見ながら、研究を進めることができればと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和3年度、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言等により、十分な研究活動を実施できなかったため、令和4年度は、令和3年度実施予定であった神戸大学や国内の図書館に出かけての資料収集を予定していた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症のために、所属大学の感染症対策により出張自粛が求められていた期間も長く、引き続き自由に資料収集等に出かけたり、また、出かけようとしても、先方の図書館の感染症対策により入館が禁止されていたり、といった状況が続いた。一方、昨年と比較すると、国会図書館等のオンラインサービスの活用を試み、いくらかは資料収集等、研究の進捗をはかることができた。感染症対策により、研究の遅れはでているが、今後、感染症対策も緩和されつつあるので、研究費を活用させていただき資料収集ないし、資料の分析、論文作成、研究発表へとつなげていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度の終盤から感染症に対する緩和もなされ、国立国会図書館や他大学図書館へ出かけての資料収集が、少しずつできるようになってきた。令和5年度においては、資料収集を進めながら、これまでに分析等出来ている分を、学会等で発表していきたいと考えている。さらには、令和4年度後半、大型モニターも購入し、研究分析や作業環境を整えることができたので、これらの機器をフルに活用し、効率的、効果的に研究を進めていくことができればと考える。積極的に、国立国会図書館へ足を運んだり、国会図書館オンラインも併せて活用したりし研究を進めたい。
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