研究課題/領域番号 |
21K11552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
鎌野 寛 香川大学, 保健管理センター, 教授 (60284337)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 学校感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
①ー(1) 定性的・説話的分析:過去の呼吸器感染症を説話的・定性的に比較分析し,感染拡大に関わる因子を見出す。 ①-(2) 多変量解析を用いた定量的分析:呼吸器感染症の疾病統計の「患者数」の変動に 「環境要因」など具体的な因子が影響を及ぼすか否かを多変量解析を用いて分析し,影響力の有無及び強さを定量的に解析する。 ② シミュレーションモデルの作成:定量的分析から導かれた因子などを用いて,呼吸器感染症のシミュレーションモデルを作成する予定である。 ③ 教材の作成:学習者がSIRモデルに関連する因子を変化させることができるようにする予定である。
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研究実績の概要 |
今年度は呼吸器感染症である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が定期健康診断(健診)に及ぼす影響を評価するために,パンデミック前(2019年)とパンデミック中(2020~2023年)の状況変化を定性的・説話的に分析した。結果:2020年の健診は第1波の渦中に実施された。健診3日目終了後の4月16日に第1回の緊急事態宣言が全都道府県に拡大したので,健診を中断せざるを得なくなった。そして,香川県の要請により大学は20日間の臨時休業となった。その後,宣言が解除され,健診を再開できたのは6月22日であった。会場面積はパンデミック前の約4.2倍に増加させた。また,時間当たりの受診者数を0.22~0.38倍に減少させた。次に,2021年の健診は第3波が収束し第2回の緊急事態宣言が解除された後に実施した。会場面積はパンデミック前の9.0倍に増加させた。時間当たりの受診者数は0.37倍に減少させた。健診終了後,第4波が拡大し第3回の緊急事態宣言と香川県コロナ非常事態宣言が発出された。続いて2022年の健診は第6波により発出された香川県まん延防止重点措置が解除された後に行われた。会場面積は前年と同じく9.0倍,時間当たり受診者数は0.35倍であった。そして,2023年の健診は第8波が収束し,同年5月よりCOVID-19が5類感染症とされた直前に実施した。会場面積は前年と同じ,時間当たり受診者数は0.31倍であった。考察:COVID-19流行状況や行政による感染症政策に応じて,大学における健康管理を柔軟に変更させることができた。パンデミック下で大規模な健診実施が可能であったのは,会場面積の大幅な拡大と時間当たりの受診者数の減少に加え,徹底した感染予防対策が功を奏したと推察する。また,今後のパンデミックを想定し,健診のより安全な実施方法,感染症教育法を検討すべきであると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実際に発生した呼吸器感染症の流行を,2022年度は定量的,2023年度は定性的に分析してきた。これらの結果より定量的分析と定性的分析を統合させたモデルの検討を行いたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
呼吸器感染症の流行の定量的・定性的な分析結果に基づき,将来的な感染症予防策のためのモデルを用いた教育法の開発を行う。
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