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学校スポーツ事故対策における救急対応システムの構築と体育指導者教育への導入

研究課題

研究課題/領域番号 21K11558
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分59030:体育および身体教育学関連
研究機関国際武道大学

研究代表者

山本 利春  国際武道大学, 体育学部, 教授 (30182637)

研究分担者 笠原 政志  国際武道大学, 体育学部, 教授 (10535496)
清水 伸子  国際武道大学, 体育学部, 助教 (90808297)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード学校スポーツ事故 / 緊急時対応計画 / 救急対応 / 学校安全 / 救急対応システム / 体育指導者教育 / 学校事故
研究開始時の研究の概要

本研究は学校現場における体育・スポーツ活動中の事故発生時の教員の迅速かつ適切な救急対応能力を高め、児童生徒の生命と競技生命を守ることを目指して、保健体育教諭(以下保体教諭)の救命・救急対応能力の向上と事故発生時の迅速かつ的確な対応ができるようにするための緊急時対応計画(Emergency Action Plan、以下EAP)の作成を全ての学校現場とその関係者に浸透させるためのシステム作りを試みるものである。
その具体的な取組として、学校現場における実態を踏まえた上で、保体教諭に対するEAPの立案・活用の指導と介入効果の検討及び保体教諭の救命・救急対応力向上のための教材づくりを実施する。

研究実績の概要

学校現場の安全管理体制の構築に着目し、各学校現場に応じた緊急時対応計画(以下EAP)の作成と、緊急事態に主に迅速に対応する保体教諭における緊急時対応能力を向上するための方策を検討するため、学校教諭を対象とした学校現場の体育・スポーツ活動時における救急体制に関わる実態調査を実施した。
千葉県内の中学校、高等学校の学校管理職(以下管理職)254名と管理職を除く保健体育科教諭及び部活動指導に関わる教諭(以下教諭)922名を対象にGoogleフォームを用いて体育・スポーツ活動時のEAP作成・活用状況について質問調査を実施した。
体育・スポーツ活動時のEAPを作成しているのは、管理職93.3%、教諭75.1%、また教諭の21.2%がわからないと回答した。作成したEAPの内容は「緊急時の対応の流れ」が管理職96.2%、教諭88.3%で最も多かった。加えて、EAP作成者は教頭が71.7%で多かった。次に、種目や場所に合わせたEAPについて、教諭の30.0%が作成していた。理由は「自身や関係者がわかるようまとめておきたい」「競技や環境に合った内容を考えておきたい」が多く、作成していない理由は、必要性を感じるが「作成・活用方法がわからない」「作成時間が不足している」であった。その他、管理職・教諭の多くが教諭の知識・関心・理解が救急体制や救急対応における課題であると回答した。
管理職の大半はEAPを作成していると回答したが、教諭の中にはEAPの有無を把握していない回答もあり、学校関係者への周知が十分でないと推察される。また、EAPの作成は教頭が多いが、部活動指導者など実際の救急対応に関わる者も作成に携わることが必要であると考えられる。さらに種目や場所毎のEAP作成有無から、より詳細な体育・スポーツ活動時のEAP作成や活用に向けて、学校現場の救急対応に関する啓発や専門家の関与が必要であると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受けて、学校現場での指導・講習の受け入れが難しかったため、特定の学校を選定して(モデル校として)緊急対応計画(EAP)の立案・活用指導と救命・救急対応講習を対象学校教諭に対して実施し介入する試みは実施できなかったが、千葉県内の全ての学校を対象とした学校現場の体育・スポーツ活動中における救急対応に関する実態調査を実施することができたことから、その調査結果を基に課題抽出し、学校現場におけるEAP活用及び学校教諭の救急対応能力向上に向けた実用的教育ツールの作成と学校教諭への啓発・教示を実施していくつもりである。

今後の研究の推進方策

学校現場における緊急時対応計画(以下EAP)に関する調査結果をまとめ、概要を各学校にフィードバックするとともに、EAPの立案・活用指導および救命・救急対応講習を対象学校教諭に対して実施する。また、得られた知見および改善事項を踏まえてEAPの普及のためのフォーマットや評価シートを作成すると共に、保体教諭に対する救命・救急対応力を高めるための指導用教材およびマニュアル作成を行う

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 子どものスポーツ活動時のケガや事故発生時における救急対応2023

    • 著者名/発表者名
      清水伸子、山本利春
    • 雑誌名

      子どもの発育発達

      巻: 21 ページ: 101-106

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 武道における安全対策:剣道の救急対応に関する対応策の検討2022

    • 著者名/発表者名
      山本利春、笠原政志、清水伸子、岩切公治、上宇都鉄舟、佐野颯斗
    • 雑誌名

      武道・スポーツ研究

      巻: 3 ページ: 9-15

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 高等学校野球部の選手と指導者を対象とした熱中症予防に関する実態調査2022

    • 著者名/発表者名
      刀根隆広、笠原政志、山本利春
    • 雑誌名

      日本アスレティックトレーニング学会誌

      巻: 8(1) ページ: 83-93

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 学校・スポーツ現場の救急対応に関わるファーストレスポンダーの教育~体育教師・部活動指導者~2023

    • 著者名/発表者名
      清水伸子
    • 学会等名
      第8回日本救護救急学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] スポーツ現場における救急対応~ファーストレスポンダーの社会的認知に向けて~2023

    • 著者名/発表者名
      山本利春
    • 学会等名
      第8回日本救護救急学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 学校・スポーツ現場における救急対応に関する実態2023

    • 著者名/発表者名
      笠原政志
    • 学会等名
      第12回日本アスレティックトレーニング学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 剣道の競技特性を考慮した救急対策の検討~剣道具を着用している際の傷病者の観察や対応に着目して~2023

    • 著者名/発表者名
      清水伸子、山本利春、笠原政志、岩切公治、上宇都鉄舟、児玉菜摘、濱井彩乃
    • 学会等名
      第34回日本臨床スポーツ医学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学校現場における教員および養護教諭の救急対応の実態2023

    • 著者名/発表者名
      笠原政志
    • 学会等名
      第8回スポーツ救急サミット
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 本邦におけるトレーニング指導者の救急対応に関する実態と課題2022

    • 著者名/発表者名
      山下績麻、山本利春、笠原政志、清水伸子、佐野颯斗、森実由樹、他
    • 学会等名
      第11回日本トレーニング指導者学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 高等学校野球部の選手と指導者を対象とした熱中症予防に関する実態調査2022

    • 著者名/発表者名
      刀根隆広、笠原政志、山本利春
    • 学会等名
      第11回日本アスレティックトレーニング学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] スポーツトレーナーの知識・技術を有した保健体育科教諭養成に向けた取り組み2022

    • 著者名/発表者名
      清水伸子、山本利春、笠原政志、佐野颯斗
    • 学会等名
      第6回日本救護救急学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] トレーニング指導者に求められる救急対応能力2022

    • 著者名/発表者名
      山本利春
    • 学会等名
      第17回トレーニング指導者研修会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 公認アスレティックトレーナー専門科目テキスト5 救急対応2023

    • 著者名/発表者名
      山本利春、片寄正樹編集(山本利春、笠原政志、清水伸子他執筆)
    • 総ページ数
      267
    • 出版者
      文光堂(発行:日本スポーツ協会)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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