研究課題/領域番号 |
21K11572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
小林 由直 三重大学, 保健管理センター, 教授 (70378298)
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研究分担者 |
江口 暁子 三重大学, 医学系研究科, 特任准教授(研究担当) (00598980)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 小児肥満 / 細胞外小胞 / プロテオミクス解析 / メタボリック症候群 / 臓器間ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小児肥満における血中細胞外小胞とメタボリック関連パラメーターとの相関解析を行い、細胞外小胞を介した代謝調節ネットワークの解明を行う。また、食事・運動療法で変動する肥満小児の細胞外小胞から代謝調節分子を見出し、同定された分子の遺伝子およびタンパクを培養細胞および疾患モデル動物に導入して、その分子がメタボリック症候群における様々な代謝異常の改善に寄与するか、その効果を検討する。
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研究成果の概要 |
肥満小児を中心に血中細部外小胞(extracellular vesicke, EV)数やEVに含まれるタンパク質の網羅的解析を行った。その結果、血中EV数は肥満の程度が進むにつれて増加し、EVに含まれるタンパク質の種類や量が変化することが確認された。肥満により量が有意に変化するタンパク質を同定し、各々のタンパク質の相互関係を解析した結果、小児肥満は従来から言われている脂質・糖代謝に影響を与えるのみならず、凝固系、免疫系、ストレス応答、補体活性化、および細胞内輸送など多くの生物学的プロセスに影響を与え、さらに骨格筋・心筋や脳神経系、軟骨・骨格系などの発達にも影響を与えることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児肥満のEVに含まれるタンパク質の詳細な解析により、今まで知られていなかった臓器への小児肥満の影響を明らかにすることができた。その結果、小児肥満における全身の病態理解が飛躍的に進んだ。得られた研究成果は、小児肥満の継続が身体発達に及ぼす深刻な影響を明らかにし、将来の健康寿命を伸ばすために小児期に適切な食事・運動療法を行って肥満を解消することの重要性を社会に認識させるのに役立つと考えられる。
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