研究課題/領域番号 |
21K11582
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
長野 伸彦 日本大学, 医学部, 准教授 (90794701)
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研究分担者 |
森岡 一朗 日本大学, 医学部, 教授 (80437467)
岡田 知雄 神奈川工科大学, 健康医療科学部, 特任教授 (50177052)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 小児肥満マウスモデル / 2型糖尿病 / 生活習慣病 / ホエイタンパク / インスリン抵抗性 / 抗酸化作用 / 抗炎症作用 / 乳清たんぱく / メタボローム解析 / グルタチオン / 1-メチルニコチンアミド / やせ型高血糖 / 高脂肪食 / 小児肥満 / PPARファミリ ー遺伝子 / 体組成 / やせ型糖尿病 / 低出生体重児 / 乳清たんぱく質 / PPARファミリー遺伝子 / マウスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
日本では総出生数は減少しているが低出生体重児は増加している。低出生体重児は、成人期のやせ型糖尿病の発症リスクが高い。それゆえ、その予防法の開発が喫緊の課題である。申請者は、2019年若手研究(課題番号:19K20194)を用いて、子宮内虚血操作により低出生体重-やせ型高血糖発症マウスモデルの作成に世界で初めて成功した(特願2020-116354)。本研究の目的は、①その子宮内虚血を用いた低出生体重-やせ型高血糖発症マウスモデルの高血糖となる機序を解明すること、②乳清たんぱく質を用いた栄養療法がその高血糖を予防できるかを明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
小児肥満マウスモデルに対するホエイタンパク質の効果の検討(令和5~6年) 【背景】低出生体重児は、将来的に肥満や2型糖尿病などの生活習慣病を発症するリスクが高いことが知られている。我々は、ホエイタンパクがカゼインタンパクと比較して、抗酸化作用や抗炎症作用を有することを彰隆にした。【目的】本研究では雄の高脂肪食負荷小児肥満モデルマウスにおけるホエイタンパクによる体重減少、インスリン抵抗性改善効果を調査した。【方法】妊娠マウスに高脂肪食を与え、その雄の仔マウスにも8週齢まで高脂肪食を与えた。仔マウスは8週齢以降ホエイ食もしくはカゼイン食に食事を変更した。12週齢で体重、空腹時血糖(FBG)、血中インスリン値(IRI)、Homeostatic Model Assessment for Insulin Resistance (HOMA-IR)、酸化ストレス指数、コレステロール(Cho)、トリグリセリド(TG)、肝臓における脂質代謝関連遺伝子発現レベル、肝臓組織のメタボローム解析を測定し、2群間で比較した。【結果】8週齢まで両群の体重に差は認めなかったが、12週齢では、ホエイ群で有意に体重が減少していた(P<0.01)。FBG、IRI、HOMA-IRについてカゼイン群と比較してホエイ群で低下を認め(それぞれP=0.02、P<0.01、P<0.01)、酸化ストレス指数も低値の傾向であった(p=0.09)。脂質代謝関連遺伝子発現解析でPPARα、HSLがホエイ群で発現が上昇し(P<0.01、P=0.03)、メタボローム解析では肝臓組織内で抗炎症作用、抗酸化作用に関与するタウリン、グリシンが上昇していた(P<0.01、P<0.01)。【結論】ホエイタンパクはカゼインタンパクより、β酸化の促進作用と抗酸化作用および抗炎症作用を有し、高脂肪食負荷小児肥満モデルマウスのインスリン抵抗性を改善する。
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