研究課題/領域番号 |
21K11587
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
松村 羊子 畿央大学, 健康科学部, 教授 (80412154)
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研究分担者 |
栢野 新市 畿央大学, 健康科学部, 教授 (40412150)
伊藤 利洋 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00595712)
今北 英高 埼玉県立大学, 理学療法学科/大学院研究科, 教授 (00412148)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 柿タンニン / 腸内細菌叢 / 脂質蓄積 / 肥満 / 肥満予防 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満の予防は、健康につながる重要な位置づけにある。肥満を促進する要因のひとつに腸内細菌叢の関与が報告されている。申請者は柿タンニンに着目し、タンニンの投与によってマウスの腸内細菌叢が改善されバクテロイデス(Bacteroidetes)門の細菌が増加したことを見出した。 本研究では、柿タンニンの摂取による肥満予防効果を検証し、そのメカニズムについて腸内細菌との関連を明らかにするとともに、柿タンニンの構造変化、柿タンニンの有する高い抗酸化作用や抗炎症作用、肥満に起因する生体内因子、肥満による運動量の低下と骨格筋との関連について解明する。そして柿タンニンが健康増進効果に寄与することを目的とする。
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研究成果の概要 |
柿タンニンは複雑な構造を持つ高分子で、血中コレステロールを低下作用を有する。柿タンニンの酸加水分解あるいはチオール分解を行い、HPLCで分析した。分解によりHPLCクロマトグラムが変化し、分解物のピークが現れたが、結果の再現性を検討中である。また、柿タンニンの肥満抑制効果を評価するために、ラットに柿タンニンを含む高脂肪食を11週間投与する動物実験を行った。その結果、肝臓への脂肪蓄積が抑制され、肝臓コレステロール値が低下した。さらに、糞便中の腸内細菌叢を解析したところ、タンニン摂取により腸内細菌叢が変化して多様性が高まり、肥満抑制に関与するアッカーマンシア菌が顕著に増加した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで柿タンニンは複雑な高分子のため、消化吸収されず胆汁酸と結合してコレステロールの吸収を抑制することは知られていた。今回、柿タンニンの摂取により、腸内細菌叢が多様化し、肥満抑制に関与するとされるアッカーマンシア菌が顕著に上昇した。また、BMIの高い人において上昇するBacillota門/Bacteroidota門の存在比がタンニン摂取によって顕著に低下した。さらに肝臓の脂肪面積が低下し、肝コレステロール量も減少した。すなわち、タンニンの摂取によって肥満抑制型の腸内細菌叢に変化し、肝臓の脂肪蓄積も抑制したことから、柿タンニンの脂質蓄積改善効果の可能性が示唆された。
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