研究課題/領域番号 |
21K11588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 第一薬科大学 |
研究代表者 |
山脇 洋輔 第一薬科大学, 薬学部, 講師 (90584061)
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研究分担者 |
小山 進 第一薬科大学, 薬学部, 教授 (60461505)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | グリア / 肥満病態 / レプチン / ストレス脆弱性 / ミクログリア / 肥満 / 炎症 / 精神疾患 / うつ病 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、肥満やメタボリック症候群などの生活習慣病がうつ病の発症リスクであることが報告された。肥満状態では、脂肪組織における炎症性アディポカイン産生増大などにより、慢性的な全身炎症状態にある。炎症反応の亢進はうつ病の病態に深く関与し、全身炎症の亢進は脳内でのミクログリア活性化とそれに続くストレス脆弱性亢進によりうつ病のリスクとなる。よって、肥満病態時の末梢性炎症性アディポカイン増大が脳に影響を及ぼし、ミクログリア活性化に基づくストレス脆弱性を引き起こす可能性がある。本研究では、肥満状態時の炎症性アディポカインなどの末梢性液性因子を介したミクログリア活性化によるストレス脆弱性亢進の機構解明を行う。
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研究実績の概要 |
うつ病の病態には脳内炎症が関与しているという神経炎症仮説が提唱されている。神経炎症仮説においてグリア細胞の関与が報告されており、申請者はミクログリアに着目した研究を行ってきた。近年、肥満やメタボリック症候群などの生活習慣病がうつ病の発症リスクであることが報告された。肥満病態下では炎症性サイトカイン様の作用を有するレプチンなどのアディポカイン量が増大している。昨年度構築した肥満病態モデルマウスを用いて、次の2つの実験を行った。 (i) 肥満病態がLPS誘発性うつ様行動に与える影響の行動学的・分子生物学的解明 神経炎症仮説に則したモデルとしてLPS誘導性うつ病モデルを用いられているLPS投与(0.5 mg/kg, i.p.)24時間後において、LPSを投与した肥満マウスにおいてOpen-Field Testにおける自発発運動量の低下と強制水泳試験(FST)における無動時間の低下が観察された。加えて、海馬、前頭前皮質におけるunfolding protein responses (UPRs)関連遺伝子の発現亢進が観察された。肥満病態はLPS投与による脳内UPRの亢進を伴う行動変化に対する感受性を亢進させることが明らかとなった。 (ii) 肥満場様態が繰り返し拘束ストレス負荷によるストレス応答に与える影響の解明 繰り返し拘束ストレス負荷による影響の解明を試みている。高脂肪食負荷により肥満病態となったマウス(C57BL/6J)に対して、拘束バッグによる拘束ストレスを負荷した。拘束ストレス負荷後に、自発運動量と絶望様行動を観察した。本実験の結果については、現在、解析を行っている。また、食餌(通常食/高脂肪食)と拘束ストレス(有/無)のそれぞれの組み合わせから生じる計4群の海馬からMACSを用いて単離したミクログリアについてcDNAマイクロアレイ解析を外注しており、現在結果を待っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
cDNAマイクロアレイの解析まで終了している予定であったが、解析結果を次年度に繰り越してしまったための判断である。COVID-19による学級閉鎖などにより実験不可能な時期が生じたこと。また、世界情勢悪化などに伴う、異常な物価高騰と納期の大幅な遅延により、動物や試薬の調達などに予想以上の時間と経費を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
繰り返し拘束ストレスによる応答に肥満病態が与える影響を行動学的解析から解析を行う。また、同様に、得られたcDNAマイクロアレイの結果から、責任遺伝子の候補を探索する。候補遺伝子を培養ミクログリアに導入あるいはノックダウンすることでその機能の解明も試みる。
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