研究課題/領域番号 |
21K11603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
平山 剛 東京医科大学, 医学部, 准教授 (30449219)
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研究分担者 |
本多 彰 東京医科大学, 医学部, 教授 (10468639)
宮崎 照雄 東京医科大学, 医学部, 准教授 (60532687)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 糞便 / コレステロール / ステロイド / 腸内細菌叢 / ディスバイオーシス / LC-MS/MS / ステロイドミクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な疾患の原因として腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が指摘されている。しかし腸内細菌叢には個体差が大きく、極端に異常の場合を除いてdysbiosisの判定は難しく、その治療経過を簡単にモニタリングする方法もない。本研究では腸内細菌の代謝物のうち代謝経路が明らかなステロイド類に着目し、1)糞便の高感度ステロイドミクス解析方法を確立し、2)ヒト型胆汁酸モデルマウスを用いて腸内細菌叢と糞便ステロイド代謝の関連性を解明し、3)ヒトサンプルにおける糞便ステロイドによるdysbiosis診断能の検証を行うことを目的とする。以上により、迅速なdysbiosis有無の判定と経過追跡法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
腸内細菌叢の遺伝子解析を行わずに、より簡易な方法で臨床的なdysbiosisを診断する方法の開発を目的とした。糞便からステロイドを抽出し、Girard’s P ヒドラジンおよびピコリン酸を用いてカルボニル基と水酸基を誘導体化し、HPLC-MS/MS (positive ESI-SRM)にて一斉分析する方法を確立した。胆汁酸および食事によってdysbiosisを誘発したマウスの糞便を用いて、腸内細菌叢の遺伝子解析とステロイド分画の測定を行った。その結果、dysbiosis では5β-Cholestan-3-oneとCoprostanolの著明な減少を認め、バイオマーカーとなる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、肥満や疾病の原因として腸内細菌叢の乱れ(dysbiosis)が非常に注目されているが、その診断には時間と費用のかかる腸内細菌のメタゲノム解析が必要であると考えられている。しかし、そこまでの詳細な解析は必要なく、臨床的にdysbiosisがあるかないか、もしあれば治療によって改善したか否かを簡易な方法で診断する手法を提案した点において、学術的にも社会的にも意義のある研究と考えられる。
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